ニューヨーク外国為替市場概況・22日 ユーロドル、3日続落

 22日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは3日続落。終値は0.9943ドルと前営業日NY終値(1.0037ドル)と比べて0.0094ドル程度のユーロ安水準だった。欧州の天然ガス先物価格が20%超急騰するなど、エネルギー供給の先行き不透明感が根強い中、ユーロ圏景気の悪化を懸念したユーロ売り・ドル買いが優勢となった。7月14日の安値0.9952ドルを下抜けると一時0.9926ドルと2002年12月以来の安値を更新した。
 ロシア国営の天然ガス会社ガスプロムは前週末、欧州に天然ガスを送る主要パイプライン「ノルドストリーム1」について、8月31日から9月2日までの3日間、点検のためガス供給を停止すると発表した。ただ、市場では「メンテナンス作業後もサービスが計画通りに復旧しないのではないか」との懸念が強まっている。

 ドル円は5日続伸。終値は137.48円と前営業日NY終値(136.97円)と比べて51銭程度のドル高水準だった。欧州市場では一時136.70円まで値を下げたものの、NY市場では底堅く推移した。対ユーロ中心にドル高が進んだ流れに沿って円売り・ドル買いが出たほか、米10年債利回りが3.0386%前後と7月21日以来約1カ月ぶりの高水準を付けたことがドル買いを促し、一時137.65円と7月22日以来1カ月ぶりの高値を更新した。
 今週26日には米カンザスシティー連銀主催の経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)でパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が講演する。市場では「タカ派的なスタンスが改めて示される」の見方が広がっており、ドル買いを誘った面もある。

 ユーロ円は反落。終値は136.70円と前営業日NY終値(137.56円)と比べて86銭程度のユーロ安水準。ドル円の上昇につれた買いが入った半面、ユーロドルの下落につれた売りが出たため、2時30分前には一時136.40円と日通し安値を付けた。
 ロシアからのエネルギー供給不安が再燃し、欧州の景気後退(リセッション)懸念が強まる中、独DAXは2.3%超急落。ダウ平均も一時700ドル近く下落した。

本日の参考レンジ
ドル円:136.70円 - 137.65円
ユーロドル:0.9926ドル - 1.0047ドル
ユーロ円:136.40円 - 137.95円

(中村)
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