ニューヨーク外国為替市場概況・19日 ユーロドル、続落

 19日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは続落。終値は1.0037ドルと前営業日NY終値(1.0087ドル)と比べて0.0050ドル程度のユーロ安水準だった。米10年債利回りが2.9960%前後と7月21日以来約1カ月ぶりの高水準を付けるなど、米長期金利の上昇を手掛かりに全般ドル買いが先行。ユーロ圏の深刻なエネルギー危機が警戒される中、高インフレによる域内の景気悪化も意識されやすく、ユーロ売りも進んだ。4時過ぎには一時1.0032ドルと7月15日以来約1カ月ぶりの安値を更新した。市場では「欧州で天然ガス価格が再び高騰する中、熱波や水不足でガス以外の発電余力低下も意識されている」との声が聞かれた。
 なお、ロシア国営の天然ガス会社ガスプロムは欧州に天然ガスを送る主要パイプライン「ノルドストリーム1」について、8月31日から9月2日までの3日間、点検のためガス供給を停止すると発表した。

 ドル円は4日続伸。終値は136.97円と前営業日NY終値(135.89円)と比べて1円08銭程度のドル高水準だった。前日に続き、本日も米連邦準備理事会(FRB)当局者からインフレ抑制に向け利上げを継続する必要があるとの発言が伝わり、米金利の上昇とドル買いが進んだ。24時前には一時137.23円と7月27日以来の高値を更新した。
 バーキン米リッチモンド連銀総裁はこの日、「FRBはインフレを目標の2%に回帰させるため、あらゆる措置を講じる」「リセッションを引き起こしたとしても、インフレを抑制しなければならない」などと語った。

 ユーロ円は反発したものの、上値が重かった。終値は137.56円と前営業日NY終値(137.10円)と比べて46銭程度のユーロ高水準。ドル円の上昇につれた買いが入ったものの、ユーロドルの下落につれた売りが出ると137.29円付近まで下押しした。

 代表的な暗号資産(仮想通貨)であるビットコインは大幅安となった。欧州序盤にまとまった規模の売りが出ると急落。NY市場に入っても軟調地合いが続いた。対ドルでは一時2万1153ドル前後まで下落したほか、対円では290万円台まで下げた。他の仮想通貨も大きく値を下げた。

本日の参考レンジ
ドル円:135.72円 - 137.23円
ユーロドル:1.0032ドル - 1.0096ドル
ユーロ円:136.94円 - 137.96円

(中村)
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