NYマーケットダイジェスト・25日 株高・金利低下・原油安・ドル上値重い
(25日終値)
ドル・円相場:1ドル=136.49円(前営業日比▲0.63円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=136.17円(▲0.51円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=0.9975ドル(△0.0008ドル)
ダウ工業株30種平均:33291.78ドル(△322.55ドル)
ナスダック総合株価指数:12639.27(△207.74)
10年物米国債利回り:3.02%(▲0.08%)
WTI原油先物10月限:1バレル=92.52ドル(▲2.37ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1771.4ドル(△9.9ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は反落。4-6月期米GDP改定値や前週分の米新規失業保険申請件数が予想より強い結果となったことが分かると円売り・ドル買いが先行。23時前に一時136.95円付近まで値を上げた。
ただ、137円台に乗せることは出来なかった。一時は3.1264%前後と約2カ月ぶりの高水準を付けた米10年債利回りが低下に転じたことが相場の重しとなり、3時前には136.40円付近まで下押しした。米10年債利回りは米7年債入札が比較的好調な結果となったこともあり、一時3.0184%前後まで低下する場面があった。
なお、ジョージ米カンザスティ連銀総裁はワイオミング州ジャクソンホールで「インフレと労働市場に関する主要指標の発表がまだ残っているため、9月米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ幅を予測することは時期尚早」などと述べたほか、ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁は「金利を上げてからすぐに下げるというスタンスではない」「(金利)3.4%を超えたらしばらく様子を見ることが望ましい」と発言した。また、ブラード米セントルイス連銀総裁は「高インフレは多くが予想している以上に持続する可能性」「年末までに政策金利を3.75-4.00%に引き上げたい」との考えを示した。
・ユーロドルは小反発。アジア時間に一時1.0033ドルまで上昇した影響が残ったものの、欧米市場に限れば上値の重い展開だった。欧州の天然ガス価格の指標となるオランダTTF天然ガス先物が1メガワット時あたり317ユーロ付近まで高騰すると、エネルギー危機によるユーロ圏景気の後退懸念からユーロ売り・ドル買いが進行。7月21日分の欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨で「数人のメンバーが0.25%の小幅な利上げを主張した」ことが明らかになったこともユーロの重しとなり、一時0.9949ドルと日通し安値を更新した。
・ユーロ円は反落。天然ガス価格の高騰に伴うユーロ圏景気悪化への懸念からユーロ売りが先行すると、21時前に一時136.02円と日通し安値を付けた。ユーロドルが下げ渋った場面ではユーロ円にも買い戻しが入り、一時136.66円付近まで上げたものの、アジア時間に付けた日通し高値136.98円には届かず。3時30分過ぎには136.02円付近まで押し戻された。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は続伸。約2カ月ぶりの高水準を付けた米長期金利が低下に転じたことを受けて、株式の相対的な割高感が和らいだ。明日26日のパウエルFRB議長の講演を前にショートカバーが強まった面もあり、引けにかけて上げ幅を広げた。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は大幅に続伸。米長期金利の低下を受けて高PER(株価収益率)のハイテク株には買いが集まった。
・米国債券相場で長期ゾーンは5日ぶりに反発。利回りは一時3.1264%前後と約2カ月ぶりの高水準を付ける場面もあったが、そのあとは明日のパウエルFRB議長の講演を前に持ち高調整目的の買い戻しが優勢となった。7年債入札が好調だったことも買い戻しを誘った。
・原油先物相場は3日ぶりに反落。イラン核合意再建に向けた交渉が進むとの見方から、イラン産原油の供給が再開するとの思惑につながり、原油相場を圧迫した。欧州連合(EU)が示す「最終案」へのイランの回答に対し、米政府が見解を回答したとのニュースが伝わった。米ホワイトハウス報道官は「米国の利益になれば協定に同意する」と述べた。
・金先物相場は3日続伸。前半は対ユーロなどのドル軟調がドル建て価格の割安感につながり、金の下値を支えた。その後、米7年債入札が比較的好調な結果となったことから、需給環境の改善を考慮した債券買い(金利低下)が進み、金利がつかない資産の相対的な価値上昇を意識して金を買う動きも入った。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=136.49円(前営業日比▲0.63円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=136.17円(▲0.51円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=0.9975ドル(△0.0008ドル)
ダウ工業株30種平均:33291.78ドル(△322.55ドル)
ナスダック総合株価指数:12639.27(△207.74)
10年物米国債利回り:3.02%(▲0.08%)
WTI原油先物10月限:1バレル=92.52ドル(▲2.37ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1771.4ドル(△9.9ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は反落。4-6月期米GDP改定値や前週分の米新規失業保険申請件数が予想より強い結果となったことが分かると円売り・ドル買いが先行。23時前に一時136.95円付近まで値を上げた。
ただ、137円台に乗せることは出来なかった。一時は3.1264%前後と約2カ月ぶりの高水準を付けた米10年債利回りが低下に転じたことが相場の重しとなり、3時前には136.40円付近まで下押しした。米10年債利回りは米7年債入札が比較的好調な結果となったこともあり、一時3.0184%前後まで低下する場面があった。
なお、ジョージ米カンザスティ連銀総裁はワイオミング州ジャクソンホールで「インフレと労働市場に関する主要指標の発表がまだ残っているため、9月米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ幅を予測することは時期尚早」などと述べたほか、ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁は「金利を上げてからすぐに下げるというスタンスではない」「(金利)3.4%を超えたらしばらく様子を見ることが望ましい」と発言した。また、ブラード米セントルイス連銀総裁は「高インフレは多くが予想している以上に持続する可能性」「年末までに政策金利を3.75-4.00%に引き上げたい」との考えを示した。
・ユーロドルは小反発。アジア時間に一時1.0033ドルまで上昇した影響が残ったものの、欧米市場に限れば上値の重い展開だった。欧州の天然ガス価格の指標となるオランダTTF天然ガス先物が1メガワット時あたり317ユーロ付近まで高騰すると、エネルギー危機によるユーロ圏景気の後退懸念からユーロ売り・ドル買いが進行。7月21日分の欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨で「数人のメンバーが0.25%の小幅な利上げを主張した」ことが明らかになったこともユーロの重しとなり、一時0.9949ドルと日通し安値を更新した。
・ユーロ円は反落。天然ガス価格の高騰に伴うユーロ圏景気悪化への懸念からユーロ売りが先行すると、21時前に一時136.02円と日通し安値を付けた。ユーロドルが下げ渋った場面ではユーロ円にも買い戻しが入り、一時136.66円付近まで上げたものの、アジア時間に付けた日通し高値136.98円には届かず。3時30分過ぎには136.02円付近まで押し戻された。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は続伸。約2カ月ぶりの高水準を付けた米長期金利が低下に転じたことを受けて、株式の相対的な割高感が和らいだ。明日26日のパウエルFRB議長の講演を前にショートカバーが強まった面もあり、引けにかけて上げ幅を広げた。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は大幅に続伸。米長期金利の低下を受けて高PER(株価収益率)のハイテク株には買いが集まった。
・米国債券相場で長期ゾーンは5日ぶりに反発。利回りは一時3.1264%前後と約2カ月ぶりの高水準を付ける場面もあったが、そのあとは明日のパウエルFRB議長の講演を前に持ち高調整目的の買い戻しが優勢となった。7年債入札が好調だったことも買い戻しを誘った。
・原油先物相場は3日ぶりに反落。イラン核合意再建に向けた交渉が進むとの見方から、イラン産原油の供給が再開するとの思惑につながり、原油相場を圧迫した。欧州連合(EU)が示す「最終案」へのイランの回答に対し、米政府が見解を回答したとのニュースが伝わった。米ホワイトハウス報道官は「米国の利益になれば協定に同意する」と述べた。
・金先物相場は3日続伸。前半は対ユーロなどのドル軟調がドル建て価格の割安感につながり、金の下値を支えた。その後、米7年債入札が比較的好調な結果となったことから、需給環境の改善を考慮した債券買い(金利低下)が進み、金利がつかない資産の相対的な価値上昇を意識して金を買う動きも入った。
(中村)