欧州マーケットダイジェスト・12日 株安・ポンド全面高・ドル底堅い・円安
(12日終値:13日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=146.88円(12日15時時点比△0.70円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=142.32円(△0.19円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=0.9690ドル(▲0.0032ドル)
FTSE100種総合株価指数:6826.15(前営業日比▲59.08)
ドイツ株式指数(DAX):12172.26(▲47.99)
10年物英国債利回り:4.436%(▲0.007%)
10年物独国債利回り:2.314%(△0.016%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標) <発表値> <前回発表値>
8月英国内総生産(GDP、前月比) ▲0.3% 0.1%・改
8月英商品貿易収支 192.57億ポンドの赤字 175.94億ポンドの赤字・改
8月英貿易収支 70.80億ポンドの赤字 54.45億ポンドの赤字・改
8月英鉱工業生産指数(前月比) ▲1.8% ▲1.1%・改
8月ユーロ圏鉱工業生産
前月比 1.5% ▲2.3%
前年比 2.5% ▲2.5%・改
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ポンドは全面高。英中銀(BOE)は緊急措置として導入した一時的な超長期の国債買い入れ終了が14日に迫る中、市場混乱への警戒感は高まっているものの、アジア時間に伝わった「BOEは国債買い入れについて、市場が必要とする場合には延長する用意があることを既に金融機関に非公式に伝えた」との一部報道を手掛かりにポンドを買う動きが広がった。対ドルでは一時1.1101ドル、対ユーロでは0.8735ポンド、対円では163.07円まで値を上げた。
なお、BOE広報担当者は「当初から明らかにしているように、国債買い入れは予定通り14日に終了する」とのコメントを発表し、市場の一部で求められていた期限延長を改めて否定した。
・ドル円はじり高。訪米中の黒田東彦日銀総裁が金融緩和の継続を改めて表明したうえ、この日発表の9月米卸売物価指数(PPI)が予想を上回ったため、円売り・ドル買いが出やすい地合いとなった。2時前には一時146.97円と1998年8月以来24年ぶりの高値を付けた。
ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに向けてドル売りが出たほか、米10年債利回りが低下に転じたことを受けて、伸び悩む場面もあったが下押しは限定的だった。
・ユーロドルは弱含み。高インフレの長期化や欧州中央銀行(ECB)の大幅利上げ観測を背景に、ユーロ圏景気の一段の悪化を懸念する向きは多く、ユーロ売りが出やすい地合いとなった。24時前には一時0.9668ドルと日通し安値を付けた。ユーロ豪ドルは一時1.5432豪ドル、ユーロNZドルは1.6986NZドル、ユーロカナダドルは1.3331カナダドルまで値を下げた。
ただ、ロンドン・フィキシングに絡んだドル売りのフローが出ると0.97ドル台前半まで下げ渋る場面もあった。
なお、ラガルドECB総裁は「量的引き締め(QT)に関する議論を開始し、今後も継続する」「ECBは現在、政策を正常化している」などと述べたが、相場の反応は限られた。
・ユーロ円は小高い。ドル円の上昇につれた買いが入り一時142.63円と日通し高値を付けたものの、ユーロドルの下落などにつれた売りが出たため、上昇のスピードは緩やかだった。
・ロンドン株式相場は6日続落し、昨年4月以来の安値で取引を終えた。「BOEは緊急措置として導入した一時的な超長期の国債買い入れ期間を延長する可能性を示唆した」との報道が伝わった一方、BOE報道官は「計画通りに終了する」と明言。市場混乱への警戒感から売りが優勢となった。
・フランクフルト株式相場は6日続落。高インフレの長期化とECBの大幅利上げ観測を背景に売りが優勢となった。個別ではボノビア(5.51%安)やシーメンス・ヘルシニアーズ(4.76%安)、ブレンターク(3.03%安)などの下げが目立った。
・欧州債券相場は下落。英10年債利回りは一時4.635%前後と2008年10月以来の高水準を記録したほか、英30年債利回りは節目の5%を突破し、9月28日以来の高水準を付けた。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=146.88円(12日15時時点比△0.70円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=142.32円(△0.19円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=0.9690ドル(▲0.0032ドル)
FTSE100種総合株価指数:6826.15(前営業日比▲59.08)
ドイツ株式指数(DAX):12172.26(▲47.99)
10年物英国債利回り:4.436%(▲0.007%)
10年物独国債利回り:2.314%(△0.016%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標) <発表値> <前回発表値>
8月英国内総生産(GDP、前月比) ▲0.3% 0.1%・改
8月英商品貿易収支 192.57億ポンドの赤字 175.94億ポンドの赤字・改
8月英貿易収支 70.80億ポンドの赤字 54.45億ポンドの赤字・改
8月英鉱工業生産指数(前月比) ▲1.8% ▲1.1%・改
8月ユーロ圏鉱工業生産
前月比 1.5% ▲2.3%
前年比 2.5% ▲2.5%・改
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ポンドは全面高。英中銀(BOE)は緊急措置として導入した一時的な超長期の国債買い入れ終了が14日に迫る中、市場混乱への警戒感は高まっているものの、アジア時間に伝わった「BOEは国債買い入れについて、市場が必要とする場合には延長する用意があることを既に金融機関に非公式に伝えた」との一部報道を手掛かりにポンドを買う動きが広がった。対ドルでは一時1.1101ドル、対ユーロでは0.8735ポンド、対円では163.07円まで値を上げた。
なお、BOE広報担当者は「当初から明らかにしているように、国債買い入れは予定通り14日に終了する」とのコメントを発表し、市場の一部で求められていた期限延長を改めて否定した。
・ドル円はじり高。訪米中の黒田東彦日銀総裁が金融緩和の継続を改めて表明したうえ、この日発表の9月米卸売物価指数(PPI)が予想を上回ったため、円売り・ドル買いが出やすい地合いとなった。2時前には一時146.97円と1998年8月以来24年ぶりの高値を付けた。
ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに向けてドル売りが出たほか、米10年債利回りが低下に転じたことを受けて、伸び悩む場面もあったが下押しは限定的だった。
・ユーロドルは弱含み。高インフレの長期化や欧州中央銀行(ECB)の大幅利上げ観測を背景に、ユーロ圏景気の一段の悪化を懸念する向きは多く、ユーロ売りが出やすい地合いとなった。24時前には一時0.9668ドルと日通し安値を付けた。ユーロ豪ドルは一時1.5432豪ドル、ユーロNZドルは1.6986NZドル、ユーロカナダドルは1.3331カナダドルまで値を下げた。
ただ、ロンドン・フィキシングに絡んだドル売りのフローが出ると0.97ドル台前半まで下げ渋る場面もあった。
なお、ラガルドECB総裁は「量的引き締め(QT)に関する議論を開始し、今後も継続する」「ECBは現在、政策を正常化している」などと述べたが、相場の反応は限られた。
・ユーロ円は小高い。ドル円の上昇につれた買いが入り一時142.63円と日通し高値を付けたものの、ユーロドルの下落などにつれた売りが出たため、上昇のスピードは緩やかだった。
・ロンドン株式相場は6日続落し、昨年4月以来の安値で取引を終えた。「BOEは緊急措置として導入した一時的な超長期の国債買い入れ期間を延長する可能性を示唆した」との報道が伝わった一方、BOE報道官は「計画通りに終了する」と明言。市場混乱への警戒感から売りが優勢となった。
・フランクフルト株式相場は6日続落。高インフレの長期化とECBの大幅利上げ観測を背景に売りが優勢となった。個別ではボノビア(5.51%安)やシーメンス・ヘルシニアーズ(4.76%安)、ブレンターク(3.03%安)などの下げが目立った。
・欧州債券相場は下落。英10年債利回りは一時4.635%前後と2008年10月以来の高水準を記録したほか、英30年債利回りは節目の5%を突破し、9月28日以来の高水準を付けた。
(中村)