株式明日の戦略-下げて戻して週間では横ばい、来週は米グロース株の決算に注目

 14日の日経平均は5日ぶり大幅反発。東証1部の騰落銘柄数は値上がり1751/値下がり61と大半の銘柄が上昇。

 日経平均は大幅高で27000円台を回復。しかし、前引け時点では週間でプラスであったのが、後場伸び悩んだことで結局マイナスとなった。25日線(27148円、14日時点)を上回る場面もあったが、終値(27090円)では下回っており、これはあくまでリバウンドにすぎないことを示唆しているようにも見える。週明けギャップダウンスタートとなった場合には、テクニカル面から売りに勢いがつく可能性があり、注意したい。一方で、10月3日の安値25621円は6月20日の安値25520円を下回っておらず、下値の方は固まってきた。2022年はFOMC、雇用統計、CPIの近辺で米国株の値動きが荒くなることは仕方ないし、この傾向は来年も続く可能性がある。上げに浮かれず、下げにおびえずのスタンスで難しい局面をしたたかに乗り切っていくしかない。


【来週の見通し】
 一進一退か。日経平均は14日に大幅高となったが、週間では下落した。米株動向に振り回される状況が続いており、不安定な地合いを予想する。小売などの決算発表が一巡し、3月決算銘柄の多くが業績発表を前に手掛けづらくなるタイミング。全体的に売買手控えムードが強まりやすい。一足先に決算発表が本格化する米国では、ネットフリックスやテスラなど、主力グロース企業の決算が出てくる。FRBの金融引き締め強化姿勢が続く中、これらの決算内容や株価の反応に神経質となるだろう。


【今週を振り返る】
 下げて戻して、週間ではほぼフラット。前の週に強い米雇用統計を受けて米国株が大きく売られたことから、三連休明け11日の日経平均は700円を超える下落。13日に発表される米CPIに対する警戒が強まり、その手前までは米国株と歩調を合わせて調整色を強めた。注目の米9月CPIは市場予想を上回る強い内容となった。ただ、結果を受けた米国株が大幅安スタートから切り返して大幅高となったことで、14日は800円を超える上昇。27000円台を回復し、木曜までの下げの大半を取り戻した。週間では約25円の下落。週初の発射台が低かったことから、週足では2週連続で陽線を形成した。


【来週の予定】
 国内では、20年国債入札(10/18)、9月貿易収支、9月首都圏マンション発売(10/20)、9月全国消費者物価指数(10/21)などがある。

 企業決算では、マネフォワード、日本国土、バロック、サイバーS(10/17)、ディスコ、アルインコ(10/20)、サーティワン(10/21)が発表を予定している。

 海外の経済指標の発表やイベントでは、中国共産党大会開幕(10/16)、米10月ニューヨーク連銀景気指数(10/17)、中国7-9月期GDP、中国9月鉱工業生産、中国9月小売売上高、米9月鉱工業生産、米8月対米証券投資(10/18)、米9月住宅着工件数、ベージュブック(米地区連銀経済報告)(10/19)、米9月中古住宅販売、米20年国債入札(10/20)などがある。
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