株式明日の戦略-米CPIを警戒して安値引け、下げ加速か底打ちかの分岐点
13日の日経平均は4日続落。終値は159円安の26237円。横ばい圏からスタートしたが、寄り付き直後を高値に失速。本日の米CPI発表を前に買いが手控えられる中、じわじわと下を試す流れとなった。下げ幅を3桁に広げて前場は安値圏で終了。後場はマイナス圏で動意の薄い状況が続いたが、取引終盤にダメ押しの売りに押されて安値引けとなった。直近まで弱かった半導体株には買い戻しの動きが見られた一方、足元で強かったインバウンド関連の多くが下落した。また、マザーズ指数が2%安と大きめの下落となった。
東証プライムの売買代金は概算で2兆4500億円。業種別では鉱業、ゴム製品、海運などが上昇した一方、空運、サービス、電気・ガスなどが下落した。上期の決算が好感されたコメダホールディングス<3543.T>が大幅高となって上場来高値を更新。反面、今期の2桁減益計画が嫌気されたヒト・コミュニケーションズ・ホールディングス<4433.T>が急落した。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり341/値下がり1447。東京エレクトロン、レーザーテック、アドバンテストなど半導体株が上昇。買収に絡む観測報道を材料に東芝が急伸した。今期の大幅増益計画を発表したコシダカHDがストップ高となり、カラオケ需要の回復期待から鉄人化計画が連れ高。上方修正と株主還元強化を発表したトレジャーファクトリーもストップ高をつける場面があり、ハードオフ、ブックオフ、買取王国などリユース関連が人気化した。ほか、上期が大幅増益となったウイングアーク1stが値を飛ばした。
一方、直近で年初来高値を更新していたJALやANAが利食い売りに押されて大幅安。HOYA、ダイキン、SMCなど値がさ株の一角の下げが大きかった。東宝は上方修正を発表したものの、市場の期待に届かず大幅安。下方修正を発表したチヨダや、上期大幅増益着地も通期見通し据え置きが失望となったパルGHDが急落した。株式分割を発表したアースインフィニティはストップ高で寄り付いた後にストップ安まで売られる場面があるなど乱高下。下方修正がネガティブサプライズとなったスローガンは、場中値付かずのストップ安比例配分となった。
米国株が小幅安で終えた割には日本株はさえない動きとなったが、きょうは仕方ない。1カ月前、米CPIを確認した後から米国株が大崩れしたことはまだ記憶に新しい。米国の物価や雇用が強いことはサプライズでも何でもないのだから、毎月の指標に神経質に反応するのは勘弁してほしいが、今月も強い9月雇用統計を受けた米国株が大幅安となった。CPIを消化する本日の米国市場のポイントは、(1)米国株が値幅を伴った下げになるのか、(2)債券市場や為替市場に荒い動きが出てくるのか―の2点。
雇用統計を受けた7日のダウ平均が630ドル安となった時点で、それ以降はCPIを警戒した売りもある程度出てきていると思われる。CPIが強い結果であっても、いったん悪材料出尽くしとなる可能性はある。ただ、安値圏にある米国株がここからさらに崩れてしまうと厳しい。それでも波乱が株式だけであれば早晩売りは落ち着くだろうが、米長期金利が急上昇したり、ドル高(円安)が急速に進行したりすると、そのことがリスクを増幅させる。
米国ではあす14日から7-9月期の決算が出始める。日本も月後半からは業績相場に突入する。本来であれば、米国の金融引き締めを警戒しながらも、個別重視で「森を見ずに木を見る」相場に入る局面。しかし、「森が恐ろしくて木など見ていられない」相場になってしまうと、決算の内容の良いものや値持ちの良かったものほど売られてしまう懸念がある。一方で、米国株がそこまで弱い動きにはならず、債券市場や為替市場も落ち着いた反応となるようであれば、この先は日米で決算を見極めながらリバウンド相場に突入する可能性が高い。
東証プライムの売買代金は概算で2兆4500億円。業種別では鉱業、ゴム製品、海運などが上昇した一方、空運、サービス、電気・ガスなどが下落した。上期の決算が好感されたコメダホールディングス<3543.T>が大幅高となって上場来高値を更新。反面、今期の2桁減益計画が嫌気されたヒト・コミュニケーションズ・ホールディングス<4433.T>が急落した。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり341/値下がり1447。東京エレクトロン、レーザーテック、アドバンテストなど半導体株が上昇。買収に絡む観測報道を材料に東芝が急伸した。今期の大幅増益計画を発表したコシダカHDがストップ高となり、カラオケ需要の回復期待から鉄人化計画が連れ高。上方修正と株主還元強化を発表したトレジャーファクトリーもストップ高をつける場面があり、ハードオフ、ブックオフ、買取王国などリユース関連が人気化した。ほか、上期が大幅増益となったウイングアーク1stが値を飛ばした。
一方、直近で年初来高値を更新していたJALやANAが利食い売りに押されて大幅安。HOYA、ダイキン、SMCなど値がさ株の一角の下げが大きかった。東宝は上方修正を発表したものの、市場の期待に届かず大幅安。下方修正を発表したチヨダや、上期大幅増益着地も通期見通し据え置きが失望となったパルGHDが急落した。株式分割を発表したアースインフィニティはストップ高で寄り付いた後にストップ安まで売られる場面があるなど乱高下。下方修正がネガティブサプライズとなったスローガンは、場中値付かずのストップ安比例配分となった。
米国株が小幅安で終えた割には日本株はさえない動きとなったが、きょうは仕方ない。1カ月前、米CPIを確認した後から米国株が大崩れしたことはまだ記憶に新しい。米国の物価や雇用が強いことはサプライズでも何でもないのだから、毎月の指標に神経質に反応するのは勘弁してほしいが、今月も強い9月雇用統計を受けた米国株が大幅安となった。CPIを消化する本日の米国市場のポイントは、(1)米国株が値幅を伴った下げになるのか、(2)債券市場や為替市場に荒い動きが出てくるのか―の2点。
雇用統計を受けた7日のダウ平均が630ドル安となった時点で、それ以降はCPIを警戒した売りもある程度出てきていると思われる。CPIが強い結果であっても、いったん悪材料出尽くしとなる可能性はある。ただ、安値圏にある米国株がここからさらに崩れてしまうと厳しい。それでも波乱が株式だけであれば早晩売りは落ち着くだろうが、米長期金利が急上昇したり、ドル高(円安)が急速に進行したりすると、そのことがリスクを増幅させる。
米国ではあす14日から7-9月期の決算が出始める。日本も月後半からは業績相場に突入する。本来であれば、米国の金融引き締めを警戒しながらも、個別重視で「森を見ずに木を見る」相場に入る局面。しかし、「森が恐ろしくて木など見ていられない」相場になってしまうと、決算の内容の良いものや値持ちの良かったものほど売られてしまう懸念がある。一方で、米国株がそこまで弱い動きにはならず、債券市場や為替市場も落ち着いた反応となるようであれば、この先は日米で決算を見極めながらリバウンド相場に突入する可能性が高い。