ロンドン為替見通し=ポンドドル、スナク英政権の増税懸念で軟調推移か
本日のロンドン為替市場のポンドドルは、スナク英政権の増税への警戒感から軟調推移が予想される。
ポンドドルは、3日のイングランド銀行金融政策委員会(MPC)での0.75%追加利上げが見込まれているものの、エネルギー危機による景気減速懸念と物価上昇によるスタグフレーションへの警戒感から、上値は限定的だと予想される。
そして、英国民は、エネルギー危機に加えて、増税と年金支給額の抑制に見舞われつつある。
スナク英政権は、11月17日に中期財政計画を発表するが、最大200億ポンドの増税が検討されている、と報じられている。トラス前英政権は、「積極財政(減税)」と「金融引き締め」で、トリプル安という市場の失望売りを招いたが、スナク英政権は「緊縮財政(増税)」と「金融引き締め」により、英国民の失望を招きつつある。さらに、英国では年金支給額の伸び率をインフレ率、賃金上昇率、2.5%の3つのうち最も高いものとする「トリプルロック」制度がある。トラス前首相は同制度の維持にコミットしていたが、スナク首相は明言を避けており、年金支給額が実質的に減額となる可能性が高まっている。
そして、英国気象庁は、「向こう3カ月間は総じて平年以上に寒くなる可能性がやや高い」と予測しており、暖房需要の高まりによる計画停電への警戒感が高まりつつある。
ユーロドルも、10月の過去最高のインフレ率と景気減速への警戒感から、上値が重い展開となりつつある。7-9月期ユーロ圏GDP速報値は前期比+0.2%だったが、10-12月期GDPはマイナス圏に沈む可能性が警戒されている。
さらに、ロシアがウクライナで「汚い爆弾」を使用する可能性も、ユーロの上値を抑える要因となっている。
想定レンジ上限
・ユーロドル:0.9961(一目均衡表・雲の上限)
・ユーロ円:147.72円(10月26日の高値)
・ポンドドル:1.1613ドル(10月31日の高値)
・ポンド円: 172.13(10月31日の高値)
想定レンジ下限
・ユーロドル:0.9815(一目均衡表・基準線)
・ユーロ円:146.10円(一目均衡表・転換線)
・ポンドドル:1.1353ドル(一目均衡表・転換線)
・ポンド円:169.95(10月25日の高値)
(山下)
ポンドドルは、3日のイングランド銀行金融政策委員会(MPC)での0.75%追加利上げが見込まれているものの、エネルギー危機による景気減速懸念と物価上昇によるスタグフレーションへの警戒感から、上値は限定的だと予想される。
そして、英国民は、エネルギー危機に加えて、増税と年金支給額の抑制に見舞われつつある。
スナク英政権は、11月17日に中期財政計画を発表するが、最大200億ポンドの増税が検討されている、と報じられている。トラス前英政権は、「積極財政(減税)」と「金融引き締め」で、トリプル安という市場の失望売りを招いたが、スナク英政権は「緊縮財政(増税)」と「金融引き締め」により、英国民の失望を招きつつある。さらに、英国では年金支給額の伸び率をインフレ率、賃金上昇率、2.5%の3つのうち最も高いものとする「トリプルロック」制度がある。トラス前首相は同制度の維持にコミットしていたが、スナク首相は明言を避けており、年金支給額が実質的に減額となる可能性が高まっている。
そして、英国気象庁は、「向こう3カ月間は総じて平年以上に寒くなる可能性がやや高い」と予測しており、暖房需要の高まりによる計画停電への警戒感が高まりつつある。
ユーロドルも、10月の過去最高のインフレ率と景気減速への警戒感から、上値が重い展開となりつつある。7-9月期ユーロ圏GDP速報値は前期比+0.2%だったが、10-12月期GDPはマイナス圏に沈む可能性が警戒されている。
さらに、ロシアがウクライナで「汚い爆弾」を使用する可能性も、ユーロの上値を抑える要因となっている。
想定レンジ上限
・ユーロドル:0.9961(一目均衡表・雲の上限)
・ユーロ円:147.72円(10月26日の高値)
・ポンドドル:1.1613ドル(10月31日の高値)
・ポンド円: 172.13(10月31日の高値)
想定レンジ下限
・ユーロドル:0.9815(一目均衡表・基準線)
・ユーロ円:146.10円(一目均衡表・転換線)
・ポンドドル:1.1353ドル(一目均衡表・転換線)
・ポンド円:169.95(10月25日の高値)
(山下)