ロンドン為替見通し=ポンドはMPC議事要旨とベイリーBOE総裁の会見に要注目か

 本日のロンドン為替市場のポンドドルは、英中銀金融政策委員会(MPC)による政策金利3%への引き上げは織り込み済みであり、MPC議事要旨やベイリーBOE総裁の会見でターミナルレート(利上げの最終到達点)の水準を見極めていくことになる。

 ポンドドルは、MPCでの0.75%追加利上げは織り込み済みであり、エネルギー危機による景気減速懸念と物価上昇によるスタグフレーションへの警戒感から、軟調に推移している。
 MPC議事要旨やベイリーBOE総裁の会見では、利上げペースやターミナルレート(利上げの最終到達点)への言及に要注目となる。

 10月にワシントンで開催された主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議では、「物価を安定させ、他国への影響を回避するため、金融引き締めペースを適切に調整することで一致した」との文書が公表された。
 その後、豪準備銀行(RBA)理事会、カナダ銀行(BOC)理事会、欧州中央銀行(ECB)理事会、米連邦公開市場委員会(FOMC)で、金融引き締めのペースの減速が示唆されたことで、MPCでも金融引き締めペースの減速が示されるのかに要注目となる。

 ユーロドルは、予定されている複数のECB高官の講演から、ECB理事会声明文から「数回の会合にわたり」という文言が削除された背景や批判を受けているターゲット型長期流動性供給オペ第3弾(TLTRO3)の条件変更などに関する説明を見極めることになる。

想定レンジ上限
・ユーロドル:0.9951(一目均衡表・転換線)
・ユーロ円:145.78円(一目均衡表・転換線)
・ポンドドル:1.1440ドル(一目均衡表・転換線)
・ポンド円: 170.37(11月2日の高値)

想定レンジ下限
・ユーロドル:0.9705(10月21日の安値)
・ユーロ円:143.92円(一目均衡表・基準線)
・ポンドドル:1.1272ドル(10月25日の安値)
・ポンド円:167.81(10月25日の安値)



(山下)
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