ロンドン為替見通し=ECB当局者のタカ派発言に注意も、米中間選挙で動きにくい

 ロンドンタイムは、ナーゲル独連銀総裁の講演内容が欧州中央銀行(ECB)利上げの思惑を高める可能性がある。しかし、米中間選挙の結果を待つ状況で、動きにくい状況を想定する。

 昨日は、ビルロワドガロー仏中銀総裁が「インフレが明らかにピークに達していない限り、利上げを停止すべきではない」と発言。ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁も「インフレはあまりに高すぎる」「インフレを2%に戻さなければならない」などと述べ、ユーロは底堅く推移した。しかし、利上げが景気へ与える悪影響への懸念が、上昇の勢いを限定している感がある。

 本日は、伝統的にインフレ抑制に積極的な独連銀のナーゲル総裁が講演予定。タカ派的な発言が予想される。ユーロの底堅さにつながりそうだが、景気を停滞させるとの不安が上昇力を抑制しそうだ。

 加えて、米中間選挙の行方への不透明感もあり、ドル相場の動きが読みにくい。ユーロドルや、ドル円の上下に振らされる可能性もあるユーロ円は、方向性の定まらない推移となることが考えられる。様子見姿勢でNY勢の動き出しを待つ状態になりやすいとみる。


想定レンジ上限
・ユーロドルの上値めどは、10月27日高値1.0094ドル。

想定レンジ下限
・ユーロドルの下値めどは、まず日足一目均衡表・雲の上限0.9952ドル、次は同・転換線0.9912ドル。

(関口)
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