ニューヨーク外国為替市場概況・1日 ドル円、大幅続落

 1日のニューヨーク外国為替市場でドル円は大幅に4日続落。終値は135.33円と前営業日NY終値(138.07円)と比べて2円74銭程度のドル安水準だった。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が前日の講演で「早ければ12月にも利上げ幅を縮小する可能性がある」と指摘すると、米利上げ減速観測が強まり全般ドル売りが進行。この日もドル売りの流れが続いた。11月米ISM製造業景気指数が49.0と予想の49.8を下回ったことも相場の重しとなり、一時135.21円と8月18日以来の安値を更新した。米10年債利回りが一時3.5012%前後と9月22日以来の低水準を記録したことも円買い・ドル売りを誘った。
 なお、ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁はインタビューで「インフレは依然として高すぎる」「物価上昇圧力を抑えるためには追加利上げが必要」との考えを改めて強調した。また、ボウマンFRB理事はイベントで「利上げペース減速は適切」としながらも、「インフレ抑制のため、政策金利は当面十分に制約的である必要がある」との見解を示した。

 ユーロドルは続伸。終値は1.0520ドルと前営業日NY終値(1.0406ドル)と比べて0.0114ドル程度のユーロ高水準だった。FRBが利上げペースを減速するとの見方が強まる中、ドル全面安となった流れに沿った。24時過ぎに一時1.0533ドルと6月29日以来の高値を付けた。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時104.66と8月11日以来の低水準を付けた。

 ユーロ円は反落。終値は142.35円と前営業日NY終値(143.68円)と比べて1円33銭程度のユーロ安水準。24時前に一時143.13円付近まで上げたものの、アジア時間に付けた日通し高値143.76円がレジスタンスとして働くと失速。2時30分前には142.08円付近まで下押しした。ドル相場となったためユーロ円自体は方向感が出にくい状況だった。

本日の参考レンジ
ドル円:135.21円 - 138.12円
ユーロドル:1.0394ドル - 1.0533ドル
ユーロ円:141.91円 - 143.76円

(中村)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。