ニューヨーク外国為替市場概況・9日 ドル円、小反落

 9日のニューヨーク外国為替市場でドル円は小反落。終値は136.56円と前営業日NY終値(136.67円)と比べて11銭程度のドル安水準だった。米10年債利回りが低下したことで円買い・ドル売りが先行。22時30分前に一時135.61円と日通し安値を付けた。
 ただ、11月米卸売物価指数(PPI)が予想を上回ったことで、米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締めの長期化が改めて意識されると、米10年債利回りの上昇とともにドル買いが優勢に。12月米消費者態度指数(ミシガン大調べ)速報値が予想を上回ったことも相場の支援材料となり、一時136.90円と日通し高値を付けた。
 もっとも、そのあとは徐々に値動きが鈍った。週末前に加えて、来週の11月米消費者物価指数(CPI)や米連邦公開市場委員会(FOMC)など重要イベントを前に積極的な売買は手控えられた。

 ユーロドルは3営業日ぶりに反落。終値は1.0540ドルと前営業日NY終値(1.0556ドル)と比べて0.0016ドル程度のユーロ安水準だった。欧州序盤に一時1.0588ドルと日通し高値を付けたものの、5日に付けた6月28日以来の高値1.0595ドルがレジスタンスとして働くと失速した。予想を上回る米PPIを受けてドル買いが強まると、一時1.0507ドルと日通し安値を更新した。市場では「来週のFOMCや欧州中央銀行(ECB)理事会など重要イベントを前に、ポジション調整目的のユーロ売り・ドル買いが出た」との声も聞かれた。

 ユーロ円も3日ぶりに反落。終値は143.85円と前営業日NY終値(144.27円)と比べて42銭程度のユーロ安水準。22時過ぎに一時143.17円と日通し安値を付けたものの、売り一巡後は買い戻しが優勢となり144.11円付近まで下げ渋った。NY午後に入ると143円台後半で値動きが細った。

本日の参考レンジ
ドル円:135.61円 - 136.90円
ユーロドル:1.0507ドル - 1.0588ドル
ユーロ円:143.17円 - 144.47円

(中村)
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