NYマーケットダイジェスト・9日 株まちまち・金利低下・ドル安

(9日終値)
ドル・円相場:1ドル=131.88円(前営業日比▲0.20円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=141.53円(△0.95円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0730ドル(△0.0086ドル)
ダウ工業株30種平均:33517.65ドル(▲112.96ドル)
ナスダック総合株価指数:10635.65(△66.36)
10年物米国債利回り:3.53%(▲0.03%)
WTI原油先物2月限:1バレル=74.63ドル(△0.86ドル)
金先物2月限:1トロイオンス=1877.8ドル(△8.1ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)        <発表値>   <前回発表値>
11月米消費者信用残高       279.6億ドル  291.2億ドル・改

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ユーロドルは続伸。米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締め長期化への懸念が和らぐ中、全般ドル売りが先行。欧州株相場の上昇を背景にリスク・オンのドル売りも出た。
 米ニューヨーク連銀が発表した12月の消費者期待調査で、1年先のインフレ期待が5.0%と前回の5.2%から低下し、2021年7月以来の低水準を記録すると、米10年債利回りが3.50%台まで低下。全般ドル売りが活発化し、一時1.0761ドルと昨年6月以来約7カ月ぶりの高値を付けた。

・ドル円は続落。欧州時間に一時132.66円と日通し高値を付けたものの、NY勢参入後は上値の重さが目立った。NY連銀が発表した1年先のインフレ期待が21年7月以来の低水準を付けたことが分かると、米10年債利回りの低下とともにドル売りが優勢に。5時前には131.54円付近まで下押しした。

・ユーロ円は続伸。ユーロドルの上昇につれた円売り・ユーロ買いが出たほか、株高に伴うリスク・オンの円売りが出ると、一時141.92円と日通し高値を更新した。
 ただ、NY午後は伸び悩んだ。ドル円の下落につれた売りが出たほか、ダウ平均の失速などが相場の重しとなった。

・ブラジルレアルは軟調だった。対ドルでは一時5.30レアル台まで下落したほか、対円では24.84円付近まで値を下げた。ブラジルでは8日、大統領選の結果を不満とするボルソナロ前大統領の支持者らが議会や大統領府などを襲撃する事件が発生。政治リスクを警戒する売りが広がった。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は反落。FRBの利上げ長期化への警戒が和らぐ中、この日も買いが先行した。指数は一時300ドル超上昇する場面があった。ただ、前週末に700ドル超急伸した反動で利益確定目的の売りが優勢になると、下げに転じた。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は続伸。米長期金利の低下を受けて高PER(株価収益率)のハイテクには買いが入った。

・米国債券相場で長期ゾーンは続伸。NY連銀が発表した1年先のインフレ期待が21年7月以来の低水準を付けたことが分かると、FRBによる金融引き締めが長期化するとの観測が後退し、債券買いが進んだ。

・原油先物相場は3日続伸。中国のゼロコロナ政策撤廃を背景に原油需要を意識した買いが優勢となった。一方、上値では利食いが出るなど、一巡後は伸び悩んだ。

・金先物相場は続伸。外国為替市場でユーロに対してドル安が進んだ影響から、ドル建てで取引される金に買いが入った。

(中村)
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