NY為替見通し=米国1月雇用統計の悪化に要警戒か
本日のNY為替市場のドル円は、米国1月の雇用統計を見極めることになる。
2月1日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後のパウエルFRB議長の記者会見では、「労働市場が均衡を取り戻さなければ、インフレの持続可能な2%への回帰はないだろう」と述べ、労働市場への警戒感が示された。そして、「われわれの予想はインフレ打倒には時間がかかり、金利は高く保ち続ける必要があるというものだが、今後の状況を見てみよう(we’ll see)」とも述べている。
すなわち、FOMCメンバーの予想に反して、雇用情勢が悪化し、平均時給が低下基調を辿ることが確認された場合は、年内の利下げの可能性が残されていることを示唆する、ハト派的な見解だと見なされた。
1月米雇用統計の予想は、非農業部門雇用者数変化は+18.5万人(12月:+22.3万人)、失業率は3.6%(12月:3.5%)、平均時給は前月比+0.3%(12月:+0.3%)、前年比+4.3%(12月:+4.6%)となっており、12月からはやや悪化することが見込まれている。
予想通りならば、FOMC声明やパウエルFRB議長の予想に沿ったものでないため、市場が織り込みつつある年央での利上げ停止と年後半の利下げの可能性を高めることになる。
米国1月の雇用関連指標は以下の通り、まちまちとなっている。
【2023年1月】 【2022年12月】(〇改善・●悪化)
【改善】
〇新規失業保険申請件数(1/12週):19.2万件 21.6万件
〇消費者信頼感指数(雇用):36.9% 34.5%(※職が十分-雇用が困難)
〇失業保険継続受給者数(1/12週):166.6万人 171.8万人
【悪化】
●ISM製造業雇用指数:50.6 50.8
●ADP全国雇用者数:+10.6万人 +25.3万人
●シカゴ購買部協会雇用指数:42.0 42.6
●1月米企業の人員削減数(チャレンジャー社調べ) +440.0% +129.1%
想定レンジ上限
・ドル円:日足一目均衡表・転換線の129.61円
・ユーロドル:2月2日高値の1.1033ドル
想定レンジ下限
・ドル円:1月16日の安値の127.23円
・ユーロドル:1月31日の安値の1.0802ドル
(山下)
2月1日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後のパウエルFRB議長の記者会見では、「労働市場が均衡を取り戻さなければ、インフレの持続可能な2%への回帰はないだろう」と述べ、労働市場への警戒感が示された。そして、「われわれの予想はインフレ打倒には時間がかかり、金利は高く保ち続ける必要があるというものだが、今後の状況を見てみよう(we’ll see)」とも述べている。
すなわち、FOMCメンバーの予想に反して、雇用情勢が悪化し、平均時給が低下基調を辿ることが確認された場合は、年内の利下げの可能性が残されていることを示唆する、ハト派的な見解だと見なされた。
1月米雇用統計の予想は、非農業部門雇用者数変化は+18.5万人(12月:+22.3万人)、失業率は3.6%(12月:3.5%)、平均時給は前月比+0.3%(12月:+0.3%)、前年比+4.3%(12月:+4.6%)となっており、12月からはやや悪化することが見込まれている。
予想通りならば、FOMC声明やパウエルFRB議長の予想に沿ったものでないため、市場が織り込みつつある年央での利上げ停止と年後半の利下げの可能性を高めることになる。
米国1月の雇用関連指標は以下の通り、まちまちとなっている。
【2023年1月】 【2022年12月】(〇改善・●悪化)
【改善】
〇新規失業保険申請件数(1/12週):19.2万件 21.6万件
〇消費者信頼感指数(雇用):36.9% 34.5%(※職が十分-雇用が困難)
〇失業保険継続受給者数(1/12週):166.6万人 171.8万人
【悪化】
●ISM製造業雇用指数:50.6 50.8
●ADP全国雇用者数:+10.6万人 +25.3万人
●シカゴ購買部協会雇用指数:42.0 42.6
●1月米企業の人員削減数(チャレンジャー社調べ) +440.0% +129.1%
想定レンジ上限
・ドル円:日足一目均衡表・転換線の129.61円
・ユーロドル:2月2日高値の1.1033ドル
想定レンジ下限
・ドル円:1月16日の安値の127.23円
・ユーロドル:1月31日の安値の1.0802ドル
(山下)