欧州マーケットダイジェスト・27日 株高・金利上昇・ユーロ高・ポンド高

(27日終値:28日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=136.18円(27日15時時点比▲0.16円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=144.36円(△0.66円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0601ドル(△0.0062ドル)
FTSE100種総合株価指数:7935.11(前営業日比△56.45)
ドイツ株式指数(DAX):15381.43(△171.69)
10年物英国債利回り:3.805%(△0.146%)
10年物独国債利回り:2.582%(△0.045%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)        <発表値>    <前回発表値>
2月ユーロ圏消費者信頼感指数(確定値)▲19.0      ▲19.0
2月ユーロ圏経済信頼感指数       99.7      99.8・改

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ユーロドルは底堅い動き。アジア時間に一時1.0533ドルと1月6日以来の安値を付ける場面もあったが、欧米市場に入ると買い戻しが優勢となった。一時は3.9766%前後と昨年11月10日以来の高水準を記録した米10年債利回りが3.89%台まで低下したことがユーロ買い・ドル売りを促し、一時1.0620ドルと日通し高値を更新した。
 なお、独10年債利回りは一時2.593%前後と2011年以来約12年ぶりの高水準を記録。市場では「ユーロ圏経済の底堅さやインフレ基調の高止まりから、欧州中央銀行(ECB)による利上げの最終的な到達点が想定より引き上げられる」との見方が強まっており、ユーロを下支えした面もあった。

・ポンドは全面高。「英国と欧州連合(EU)は英領北アイルランドに関する通商ルールについて合意に達した。英国のEU離脱以降、両者の関係を険悪にさせていた争いに終止符が打たれた」との報道を好感したポンド買いが優勢となった。ポンドドルは一時1.2062ドル、ユーロポンドは0.8790ポンド、ポンド円は164.26円までポンド高に振れた。

・ドル円はもみ合い。19時30分前に一時136.44円付近まで値を上げたものの、24時前には135.92円と日通し安値を更新した。ただ、売り一巡後は136.30円付近まで下げ渋った。米長期金利の動向に一喜一憂する展開となった。
 なお、ジェファーソン米連邦準備理事会(FRB)理事は「幅広いサービス部門でのインフレはなお高水準。ただ、賃金の伸びが鈍化すればこうした部門の価格も鈍化する可能性がある」などと発言した。

・ユーロ円は堅調。ユーロドルの上昇をきっかけに買いが先行。欧米株価の上昇を背景に投資家のリスク志向が改善すると円売り・ユーロ買いが活発化し、一時144.46円と昨年12月20日以来約2カ月ぶりの高値を付けた。

・ロンドン株式相場は5日ぶりに反発。前週末まで4日続落していた反動で、自律反発を期待した買いが入った。BPやシェルなどエネルギー株が上昇したほか、ブリティッシュ・ランドやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株が値上がりした。グレンコアやCRHなど素材株の一角にも買いが入った。

・フランクフルト株式相場は反発。前週末に大幅下落した反動で押し目買いなどが入った。本日の米国株が上昇したことも相場の支援材料。個別ではコメルツ銀行(4.55%高)やコンチネンタル(3.11%高)、シーメンス・ヘルシニアーズ(3.05%高)などの上昇が目立ち、ザランド(0.48%安)などを除く36銘柄が上昇した。

・欧州債券相場は下落。ECBの利上げ継続観測を背景に、独10年債利回りは2.593%前後と11年以来約12年ぶりの高水準を付けた。

(中村)
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