ニューヨーク外国為替市場概況・12日 ドル円、続伸

 12日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続伸。終値は135.70円と前営業日NY終値(134.53円)と比べて1円17銭程度のドル高水準だった。米ミシガン大学が発表した5月消費者態度指数(速報値)は57.7と予想の63.0を下回ったものの、消費者の期待インフレ率が予想を上回ったことが分かると米金利の上昇とともに全般ドル買いが活発化。10日の高値135.47円を上抜けて一時135.76円まで上値を伸ばした。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時102.71と4月10日以来約1カ月ぶりの高値を付けた。
 なお、米消費者の期待インフレ率は1年先が4.5%と予想の4.4%を上回ったほか、5年先が3.2%と予想の2.9%を上回り、2011年以来の高水準を記録した。

 ユーロドルは続落。終値は1.0849ドルと前営業日NY終値(1.0916ドル)と比べて0.0067ドル程度のユーロ安水準だった。米消費者のインフレ期待が予想を上回ったことが伝わると米金利の上昇とともに全般ドル買いが進行。5時30分前に一時1.0848ドルと4月10日以来約1カ月ぶりの安値を更新した。市場では「根強いインフレ懸念から、米連邦準備理事会(FRB)が政策金利を高水準で据え置くとの見方が増えている」との声が聞かれた。
 ポンドドルも全般ドル高が進んだ流れに沿って、一時1.2445ドルまで値を下げた。ベイリー英中銀(BOE)総裁が前日に「利上げを一時停止できる時期に近づいている」との見解を示したことで英利上げ休止観測が浮上し、ポンド売りを促した面もあった。

 ユーロ円は4営業日ぶりに反発。終値は147.24円と前営業日NY終値(146.88円)と比べて36銭程度のユーロ高水準。ユーロドルの下落につれた売りが出て一時146.67円と日通し安値を付けたものの、ドル円の上昇につれた買いが入ると持ち直した。2時30分過ぎには147.37円付近まで値を戻した。

本日の参考レンジ
ドル円:134.40円 - 135.76円
ユーロドル:1.0848ドル - 1.0935ドル
ユーロ円:146.67円 - 147.47円

(中村)
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