東京為替見通し=堅調な本邦株がドル円の支えに、本日は豪雇用統計に要注目

 海外市場ではドル円は、米国の債務上限問題を巡る与野党協議が進展するとの期待から、米国株相場が上昇したことも相場の支援材料となり、137.71円まで上昇した。ユーロドルは1.0810ドルと4月3日以来の安値を付けたが、ユーロ円の上昇につれた買いも入り、1.0849ドル付近まで下げ渋った。

 本日のドル円も底堅い動きが期待されるが、連日上げ幅が急速に拡大していることもあり、ポジション調整の動きには警戒したい。米国をめぐる債務上限引き上げ問題について、楽観論が流れていることがドル円の支えとなっているが、他通貨と比較してもドル円は上昇幅が大きくなっている。
 ドル円の上昇要因の一つは、日経平均を始め本邦株式市場が堅調な動きを見せていることがあげられる。海外投資家もSafe Haven(安全な逃避先)として、本邦株を買っているとされている。通常は株買いの円買いでドルの頭を抑えるところが、ここ最近の為替市場は、株高によるリスクオンで円売りに動いている。昨日はダウが反発し、ナスダック総合が年初来高値を更新するなど、米株式市場の動きも追い風となり、ドル円が下支えされる可能性が高い。
 また、年後半の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ予想が低下していることも、ドル円の支えになる。シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」では、1カ月前は9月の利下げ予想が約57%だったものが、1週間前は米国のインフレ指標が低下したことで約81%まで上昇、しかし昨日は46%程度まで低下している。
 本日は本邦からは4月の貿易統計が発表予定。季節調整前では、3月よりも赤字額は減少し6138億円の赤字予想となっている。また、明日から広島で開催されるG7サミットを前に、本日は岸田首相とバイデン米大統領の会談が予定されている。
 
 ドル円以外では、本日は豪州から4月の雇用統計が発表されることで、豪ドルの動きに要注目となる。豪準備銀行(RBA)は現在の失業率(3.5%)は「歴史的低水準に近い水準を維持している」としているが、「2024年末までには4.5パーセントに達すると予想」している。雇用情勢が引き続き強い結果を見せることが出来るか注目される。


(松井)
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