NYマーケットダイジェスト・18日 株続伸・金利上昇・ドル高

(18日終値)
ドル・円相場:1ドル=138.71円(前営業日比△1.03円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=149.39円(△0.14円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0770ドル(▲0.0070ドル)
ダウ工業株30種平均:33535.91ドル(△115.14ドル)
ナスダック総合株価指数:12688.84(△188.27)
10年物米国債利回り:3.65%(△0.09%)
WTI原油先物6月限:1バレル=71.86ドル(▲0.97ドル)
金先物6月限:1トロイオンス=1959.8ドル(▲25.1ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)         <発表値>   <前回発表値>
前週分の米新規失業保険申請件数   24.2万件     26.4万件
5月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数
                   ▲10.4      ▲31.3
4月米中古住宅販売件数
前月比                ▲3.4%     ▲2.6%・改
年率換算件数             428万件    443万件・改
4月米景気先行指標総合指数(前月比) ▲0.6%      ▲1.2%

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は6日続伸。5月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数や前週分の米新規失業保険申請件数が予想より強い内容となったことをきっかけに、全般ドル買いが先行。米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有するローガン米ダラス連銀総裁が「現在のデータは利上げ停止を正当化しない」と発言したこともドル買いを促し、4時30分前に一時138.75円と昨年11月30日以来の高値を更新した。ブラード米セントルイス連銀総裁が「インフレに対する保険政策として利上げを続けることを支持する」と述べたことも相場の支援材料となった。
 米債務上限問題を巡る与野党協議が進展するとの期待から米国株が底堅く推移したことも投資家心理の改善につながり、円売り・ドル買いを誘った。米共和党のマッカーシー下院議長は「(債務上限交渉)合意に至る道筋が見えている」と述べ、来週にも下院で採決できるとの見方を示したほか、シューマー米上院院内総務(民主党)も「下院通過後速やかに上院でも採決する」との考えを示した。

・ユーロドルは3日続落。米経済指標の上振れや米連邦準備理事会(FRB)高官のタカ派的な発言を受けて、FRBが6月も利上げを継続するとの観測が改めて浮上。米金利の上昇とともに全般ドル買いが優勢となり、一時1.0763ドルと3月27日以来の安値を付けた。
 なお、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」によると、6月13-14日のFOMCでは0.25%の利上げ確率が約38%まで上昇し、据え置きの確率が約62%まで低下した。

・ユーロ円は5日続伸。ユーロドルの下落につれた売りが出た半面、ドル円の上昇につれた買いが入りじりじりと値を上げた。米国株や日経平均先物の上昇を背景にリスク・オンの円売りも出て、5時過ぎに一時149.45円と本日高値を更新した。
 なお、ナイト・セッションの日経平均先物は大証終値比350円高の3万0940円まで買われ、中心限月として2021年2月に付けた高値3万0720円を上回った。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は続伸。米債務上限問題を巡る与野党協議が進展するとの期待から買いが優勢となった。ただ、FRBが利上げを継続し、米景気を冷やすとの見方が相場の重しとなり一時200ドル超下落する場面もあった。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も続伸し、昨年8月19日以来の高値で取引を終えた。

・米国債券相場で長期ゾーンは5日続落。米経済指標の上振れやFRB高官のタカ派的な発言を受けて、FRBが6月も利上げを継続するとの観測が改めて浮上すると債券売りが広がった。利回りは一時3.6553%前後と約2カ月ぶりの高水準を記録した。

・原油先物相場は反落。米利上げ停止観測の後退から対ユーロなどでドル高が進むと、ドル建てで取引される原油の割高感が意識され、売られる展開となった。

・金先物相場は3日続落。良好な米経済指標や相次ぐ米当局者からのタカ派発言を受けて米長期金利がこの日も大幅に上昇。金利を生まない金には売りが集まった。

(中村)
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