NYマーケットダイジェスト・11日 ダウ4日続落・金利低下・原油安・ドル高
(11日終値)
ドル・円相場:1ドル=134.53円(前営業日比△0.19円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=146.88円(▲0.68円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0916ドル(▲0.0066ドル)
ダウ工業株30種平均:33309.51ドル(▲221.82ドル)
ナスダック総合株価指数:12328.51(△22.07)
10年物米国債利回り:3.38%(▲0.05%)
WTI原油先物6月限:1バレル=70.87ドル(▲1.69ドル)
金先物6月限:1トロイオンス=2020.5ドル(▲16.6ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
4月米卸売物価指数(PPI)
前月比 0.2% ▲0.4%・改
前年比 2.3% 2.7%
食品とエネルギーを除くコア指数
前月比 0.2% 0.0%・改
前年比 3.2% 3.4%
前週分の米新規失業保険申請件数 26.4万件 24.2万件
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ユーロドルは反落。米債務上限問題を巡る懸念や米金融システム不安再燃への警戒から、ダウ平均が一時400ドル超下落するとリスク・オフのドル買いが優勢となった。23時過ぎに一時1.0900ドルと日通し安値を更新した。その後の戻りも1.0929ドル付近にとどまった。
なお、デギンドスECB副総裁はこの日、「サービスインフレを懸念」「追加利上げの可能性がある」「将来の利上げ規模はデータと信用状況に依存」などと述べたが、相場の反応は限られた。
・ドル円は反発。米地銀パックウエスト・バンコープの預金が約1割流出していたことが判明すると時間外のダウ先物の下落や米長期金利の低下とともに円買い・ドル売りが先行。「FDICが預金保険基金に関する発表を本日行う予定」との報道が伝わると134.63円付近まで瞬間的に反発したものの、戻りは限定的だった。4月米PPIや前週分の米新規失業保険申請件数が予想よりも弱い内容となったことで再び売りが強まると、一時133.75円と日通し安値を更新した。
ただ、4日の安値133.50円がサポートとして働くと買い戻しが優勢に。欧州通貨やオセアニア通貨に対してドル高が進んだ影響も受けて、一時134.59円付近まで持ち直した。なお、主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時102.15まで上昇した。
・ユーロ円は3日続落。ユーロドルの下落につれた売りが先行すると一時146.13円と日通し安値を付けたものの、ドル円の持ち直しにつれた買いが入ると146.93円付近まで下げ渋った。
・南アフリカランドは対円で一時6.92円と2021年1月以来の安値を付けたほか、対ドルで19.3413ランドと20年4月以来の安値を更新した。株安を背景に投資家のリスク回避の姿勢が強まる中、ランドを含めた新興国通貨への売りが強まったほか、「米国は南アがロシアへ兵器を供給していると非難」との一部報道が嫌気された。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は4日続落。米地銀パックウエスト・バンコープの預金が約1割流出していたことが判明すると、米金融システム不安再燃への警戒から売りが先行。米債務上限問題を巡る先行き不安も加わり、指数は一時400ドル超下げた。予想を下回る四半期決算を発表したウォルト・ディズニーが8.7%超下落し、1銘柄でダウ平均を53ドルほど押し下げた。
一方、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は続伸し、昨年8月25日以来の高値で取引を終えた。自社サービスでAIの活用を拡大する方針を示したアルファベットが大幅上昇した。
・米国債券相場で長期ゾーンは上昇。米債務上限問題を巡る懸念や米金融システム不安再燃への警戒から、相対的に安全資産とされる米国債に買いが入った。4月米PPIや前週分の米新規失業保険申請件数が予想よりも弱い内容となったことも債券買いを促した。
・原油先物相場は続落。米債務上限問題や金融システム不安などを背景に景気後退懸念が高まるなか、リスク回避目的の売りに押された。さえない米経済指標の発表が相次いだことも相場の重し。
・金先物相場は続落。外国為替市場で対欧州通貨などを中心にドル買いが進んだことを受け、ドル建てで取引される金相場の割高感が意識された。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=134.53円(前営業日比△0.19円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=146.88円(▲0.68円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0916ドル(▲0.0066ドル)
ダウ工業株30種平均:33309.51ドル(▲221.82ドル)
ナスダック総合株価指数:12328.51(△22.07)
10年物米国債利回り:3.38%(▲0.05%)
WTI原油先物6月限:1バレル=70.87ドル(▲1.69ドル)
金先物6月限:1トロイオンス=2020.5ドル(▲16.6ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
4月米卸売物価指数(PPI)
前月比 0.2% ▲0.4%・改
前年比 2.3% 2.7%
食品とエネルギーを除くコア指数
前月比 0.2% 0.0%・改
前年比 3.2% 3.4%
前週分の米新規失業保険申請件数 26.4万件 24.2万件
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ユーロドルは反落。米債務上限問題を巡る懸念や米金融システム不安再燃への警戒から、ダウ平均が一時400ドル超下落するとリスク・オフのドル買いが優勢となった。23時過ぎに一時1.0900ドルと日通し安値を更新した。その後の戻りも1.0929ドル付近にとどまった。
なお、デギンドスECB副総裁はこの日、「サービスインフレを懸念」「追加利上げの可能性がある」「将来の利上げ規模はデータと信用状況に依存」などと述べたが、相場の反応は限られた。
・ドル円は反発。米地銀パックウエスト・バンコープの預金が約1割流出していたことが判明すると時間外のダウ先物の下落や米長期金利の低下とともに円買い・ドル売りが先行。「FDICが預金保険基金に関する発表を本日行う予定」との報道が伝わると134.63円付近まで瞬間的に反発したものの、戻りは限定的だった。4月米PPIや前週分の米新規失業保険申請件数が予想よりも弱い内容となったことで再び売りが強まると、一時133.75円と日通し安値を更新した。
ただ、4日の安値133.50円がサポートとして働くと買い戻しが優勢に。欧州通貨やオセアニア通貨に対してドル高が進んだ影響も受けて、一時134.59円付近まで持ち直した。なお、主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時102.15まで上昇した。
・ユーロ円は3日続落。ユーロドルの下落につれた売りが先行すると一時146.13円と日通し安値を付けたものの、ドル円の持ち直しにつれた買いが入ると146.93円付近まで下げ渋った。
・南アフリカランドは対円で一時6.92円と2021年1月以来の安値を付けたほか、対ドルで19.3413ランドと20年4月以来の安値を更新した。株安を背景に投資家のリスク回避の姿勢が強まる中、ランドを含めた新興国通貨への売りが強まったほか、「米国は南アがロシアへ兵器を供給していると非難」との一部報道が嫌気された。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は4日続落。米地銀パックウエスト・バンコープの預金が約1割流出していたことが判明すると、米金融システム不安再燃への警戒から売りが先行。米債務上限問題を巡る先行き不安も加わり、指数は一時400ドル超下げた。予想を下回る四半期決算を発表したウォルト・ディズニーが8.7%超下落し、1銘柄でダウ平均を53ドルほど押し下げた。
一方、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は続伸し、昨年8月25日以来の高値で取引を終えた。自社サービスでAIの活用を拡大する方針を示したアルファベットが大幅上昇した。
・米国債券相場で長期ゾーンは上昇。米債務上限問題を巡る懸念や米金融システム不安再燃への警戒から、相対的に安全資産とされる米国債に買いが入った。4月米PPIや前週分の米新規失業保険申請件数が予想よりも弱い内容となったことも債券買いを促した。
・原油先物相場は続落。米債務上限問題や金融システム不安などを背景に景気後退懸念が高まるなか、リスク回避目的の売りに押された。さえない米経済指標の発表が相次いだことも相場の重し。
・金先物相場は続落。外国為替市場で対欧州通貨などを中心にドル買いが進んだことを受け、ドル建てで取引される金相場の割高感が意識された。
(中村)