ニューヨーク外国為替市場概況・24日 ドル円、反発

 24日のニューヨーク外国為替市場でドル円は反発。終値は139.47円と前営業日NY終値(138.59円)と比べて88銭程度のドル高水準だった。ウォラー米連邦準備理事会(FRB)理事が「FRBが6月に利上げをするか見送るかはデータ次第」「今後のデータは6月の利上げを裏付ける可能性」「7月利上げが適切な政策となる可能性は十分ある」などと述べると米長期金利の上昇とともに全般ドル買いが先行。米債務上限問題を巡る与野党協議が進展せず、米国株相場が軟調に推移するとリスク・オフのドル買いも入った。5時30分過ぎには一時139.48円と昨年11月30日以来約半年ぶりの高値を更新した。
 なお、米共和党交渉担当者の1人であるグレイブス下院議員はバイデン政権との債務上限問題を巡る交渉について「進展はない」などと発言。ダウ平均は一時300ドル超下げる場面があった。
 もっとも、米債務上限問題を巡る交渉担当者の協議は現地時間正午(日本時間1時)に再開。米共和党のマッカーシー下院議長は会見で「債務協議で依然として大きな隔たりはあるが妥結は可能」「デフォルトにはならない」「事態は少しずつ好転している」などと述べ、楽観的な見方を示した。

 ユーロドルは続落。終値は1.0750ドルと前営業日NY終値(1.0770ドル)と比べて0.0020ドル程度のユーロ安水準だった。米10年債利回りが3.66%台まで低下したことを受けてユーロ買い・ドル売りが先行。21時30分前に一時1.0801ドルと日通し高値を付けた。
 ただ、前日の高値1.0821ドルが目先レジスタンスとして働くと失速した。米国株相場の下落でリスク・オフのドル買いが入ったほか、FRBが6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)でも利上げを続ける可能性が意識されると米金利上昇とともにドル高が進んだ。5時前には1.0749ドル付近まで下押しした。
 なお、FRBがこの日公表したFOMC議事要旨(5月2-3日分)では「銀行セクターでのストレスが経済に与える影響について高い不確実性がある中、インフレ抑制に向けた追加利上げの必要性を巡り当局者の見解が分かれた」ことが明らかになったものの、相場の反応は限られた。

 ユーロ円は反発。終値は149.93円と前営業日NY終値(149.27円)と比べて66銭程度のユーロ高水準。欧州時間に一時148.84円と日通し安値を付けたものの、ドル円の上昇をきっかけに円売り・ユーロ買いが強まると149.94円と日通し高値を更新した。

本日の参考レンジ
ドル円:138.23円 - 139.48円
ユーロドル:1.0748ドル - 1.0801ドル
ユーロ円:148.84円 - 149.94円

(中村)
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