NY株見通し-テクニカルやセンチメントの改善で底堅い展開か

 今晩のNY市場は底堅い展開か。昨日は新規失業保険申請件数の増加を受けて米10年債利回りが低下したことなどが追い風となり主要3指数がそろって上昇。週初来では、ダウ平均が0.21%高と2週続伸ペース、S&P500が0.27%高と4週続伸ペースとなり、先週まで6週続伸したナスダック総合は0.02%安となり先週末水準をほぼ回復した。S&P500は節目の4300ポイントを目前にもみ合う展開となっているが、昨日は4293.93ポイントで終了。昨年10月12日に付けた直近安値の3577.03ポイントから20.04%高となり、終値ベースでは「強気相場」入りとなった。

 週末の取引となる今晩は、主要な経済指標や企業決算の発表がないほか、来週13日に米5月消費者物価指数(CPI)の発表や14日に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表が予定され、積極的な取引は控えられそうだ。ただ、S&P500が「強気相場」入りしたほか、投資家の不安心理を示すVIX指数が13.65ポイントとコロナパンデミック以前の2020年1月以来の水準まで低下しており、テクニカルやセンチメントの改善を背景に底堅い展開が期待できそうだ。(執筆:6月9日、14:00)
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