ニューヨーク外国為替市場概況・14日 ドル円、4日ぶり反落

 14日のニューヨーク外国為替市場でドル円は4営業日ぶりに反落。終値は140.09円と前営業日NY終値(140.22円)と比べて13銭程度のドル安水準だった。5月米卸売物価指数(PPI)が予想を下回ったことが伝わると、米長期金利の低下とともにドル売りが先行。米連邦公開市場委員会(FOMC)結果公表を控える中、ポジション調整目的のドル売りも出て、0時30分過ぎに一時139.29円と日通し安値を更新した。
 ただ、FOMCの結果が伝わると買い戻しが優勢に。米連邦準備理事会(FRB)は13-14日開いたFOMCで市場予想通りFFレートの誘導目標を5.00-5.25%に据え置いた。ただ、同時に公表された政策金利見通し(ドット・チャート)では2023年末の予想中央値が5.6%と3月の5.1%から引き上げられ、年内に0.25%の利上げが2回実施される可能性が示唆された。米利上げが長期化するとの観測からドル買いで反応し、一時140.18円付近まで値を上げた。
 なお、パウエルFRB議長は会見で「ほぼすべての当局者が年内のさらなる利上げは適切だと判断」「インフレ率を2%に戻すには長い道のりがある」「インフレリスクは依然として上向き」「利下げについては2年ほど先の話」などと語った。

 ユーロドルは3日続伸。終値は1.0830ドルと前営業日NY終値(1.0793ドル)と比べて0.0037ドル程度のユーロ高水準だった。欧州中央銀行(ECB)の利上げ継続を見込んだユーロ買いが先行したあとは、米インフレ指標の下振れを受けて全般ドル売りが進行。前日の高値1.0824ドルを上抜けて一時1.0864ドルと5月17日以来の高値を付けた。
 ただ、FOMCの結果を受けて米利上げが長期化するとの観測が高まるとドルを買い戻す動きが優勢となり、一時1.0802ドル付近まで伸び悩んだ。

 ユーロ円は3日続伸。終値は151.73円と前営業日NY終値(151.34円)と比べて39銭程度のユーロ高水準。利上げを継続するECBと、金融緩和策の継続が見込まれる日銀との金融政策の方向性の違いが意識されて、円売り・ユーロ買いが優勢となった。5時30分過ぎに一時151.78円と2008年9月以来の高値を付けた。

本日の参考レンジ
ドル円:139.29円 - 140.28円
ユーロドル:1.0774ドル - 1.0864ドル
ユーロ円:150.92円 - 151.78円

(中村)
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