ニューヨーク外国為替市場概況・26日 ドル円、3日続落

 26日のニューヨーク外国為替市場でドル円は3日続落。終値は140.24円と前営業日NY終値(140.90円)と比べて66銭程度のドル安水準だった。米連邦準備理事会(FRB)は今日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で、市場予想通り0.25%の利上げを実施。声明では「追加の情報と金融政策への意味を引き続き評価する」としたうえで、「徐々にインフレ率を2%に戻すために適切とみられる追加的な金融政策の引き締めの程度を決めるに当たり、金融政策の度重なる引き締め、金融政策が経済活動とインフレ率に及ぼす影響の遅れ、および経済と金融の動向を考慮する」との前回会合までの表現を踏襲した。
 ただ、パウエルFRB議長がFOMC後の会見で「将来の利上げについてはデータを重視したアプローチをとる」「9月利上げはデータ次第」「今後も会議ごとに決定を下していく」と発言すると、米金融引き締め長期化観測が後退し米金利が低下。全般ドル売りが優勢となり、一時139.93円と日通し安値を更新した。

 ユーロドルは7営業日ぶりに反発。終値は1.1086ドルと前営業日NY終値(1.1055ドル)と比べて0.0031ドル程度のユーロ高水準だった。NY時間に入るとしばらくはもみ合いの展開が続いていたが、パウエルFRB議長が会見で次回会合での金利据え置きの可能性に言及すると、米金利の低下とともにドル売りが優勢となった。4時過ぎには一時1.1107ドルと日通し高値を更新した。
 なお、市場ではFOMCの結果について「FRBは追加利上げの可能性を残した。フォワードガイダンスに変更はなかった」との見方があった一方、「FRBの今回の利上げサイクルは終了したようにみえる」「FRBによる利上げは打ち止めになる可能性が高い」との声が聞かれた。

 ユーロ円は3日続落。終値は155.48円と前営業日NY終値(155.78円)と比べて30銭程度のユーロ安水準。欧州株相場の下落を背景にリスク回避的な円買い・ユーロ売りが先行すると、21時前に一時155.15円と日通し安値を更新した。ただ、売り一巡後は徐々に買い戻しが進み、155.71円付近まで下げ渋った。安く始まった米国株が底堅く推移したことも相場を下支えした。
 なお、NYダウは13日続伸し、昨年2月以来約1年5カ月ぶりの高値を更新した。13連騰は36年半ぶり。

本日の参考レンジ
ドル円:139.93円 - 141.19円
ユーロドル:1.1038ドル - 1.1107ドル
ユーロ円:155.15円 - 155.99円

(中村)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。