今日の株式見通し=軟調か 米金利が低下して円高が進行 FRBは0.25%の利上げを決定

 東京市場は軟調か。注目のFOMCでは大方の予想通り0.25%の利上げが決定された。パウエル議長は会見で今後についてはデータ次第と言及し、年内の利下げに関しては否定的な見解を示したが、ほぼ想定線の内容で米国マーケットは落ち着いた反応。利上げ長期化への警戒が後退して、長期金利は低下した。

 米国株はまちまち。3指数とも議長会見を受けて強含む場面があったが、ダウ平均が上昇した一方、S&P500とナスダックは下落。ダウ平均は82ドル高の35520ドルで取引を終えた。ダウ平均に関しては決算が好感されたボーイングの大幅高が貢献した。米金利の低下を受けてドル円は円高に振れており、足元140円40銭近辺で推移している。CME225先物は円建てが大証日中終値と比べて70円安の32530円、ドル建てが25円安の32575円で取引を終えた。

 今回のFOMCでは良くも悪くも波乱がなかった。内容に関しては事前の織り込みがかなり進んでおり、サプライズもなかった。米金利が低下したことでドル高(円安)が期待しづらくなることが、きょうの日本株にはネガティブに作用すると予想する。国内ではアドバンテスト<6857.T>がきのう引け後に大幅減益決算を出してきており、ナスダック安と併せて半導体株は嫌われそう。あすに日銀会合の結果発表を控えて手がけづらさもある。ただ、注目イベントの一つを無難に消化できたことは相場の下支え要因となることから、大きく下押す展開も想定しづらい。やや弱めで模様眺めムードの強い地合いが続くだろう。日経平均の予想レンジは32450円-32750円
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