ロンドン為替見通し=欧州午後にECB理事会やラガルド総裁の会見、午前は様子見か

 本日のロンドン為替市場は、午後に欧州中央銀行(ECB)定例理事会の結果発表やラガルドECB総裁の記者会見を控えている。本日のメインイベント前にし、午前は様子見ムードが広がるか。ただし、明日の日銀会合の結果発表を前に円相場が荒い値動きとなっており、円絡みでは神経質な動きが東京から欧州時間に引き継がれるかもしれない。

 今週の欧州からは冴えない経済指標が相次ぎ、ECB引き締め長期化観測を後退させてユーロ売りに繋がった。ただ本日のECBについては0.25%利上げでほぼ確定だろう。注目は声明で引き締めサイクル継続が示唆されるか、またラガルドECB総裁のインフレ見解や金利バイアスがどちらに傾いているか。7月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値は来週月曜に発表予定だが、当局者が既にある程度の数値を把握していることは充分にあり得る。その辺りも含めた声明や会見になりそうだ。

 なお昨日で3日続落となったユーロ円は、21日安値155.59円も下回って引けた。同日は「日銀YCC修正への思惑を大きく後退させた観測報道」がでた日だ。東京午前も下げ幅を拡大しており、ここにきて日銀の金融政策に対する警戒感が高まっているもよう。明日の結果発表を前に思惑で円相場が上下に振らされそうだ。

 経済指標ではユーロ関連ではなく、6月南アフリカ卸売物価指数(PPI)に注目か。前年比予想は6.0%と前回から大幅に減速する見込み。先週発表された同月消費者物価指数(CPI)が予想より鈍化していたため、今回のPPIも更なる下振れには注意したい。

想定レンジ上限
・ユーロドル 1.1149ドル(日足一目均衡表・転換線)
・ユーロ円 155.99円(7/26高値)
・ランド円 8.06円(7/25高値)

想定レンジ下限
・ユーロドル 1.1021ドル(7/25安値)
・ユーロ円 154.18円(7/14安値)
・ランド円 7.85円(日足一目均衡表・転換線)


(小針)
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