NY為替見通し=日銀金融緩和の継続観測を背景とした円売りがどこまで進むか見定め

 NYタイムは、22時45分に7月米シカゴ購買部協会景気指数は発表となる。市場は6月の41.5を上回る43.4程度の結果を見込んでいるもよう。

 ただ、このところ結果の強弱が市場動向へ必ずしも影響を与える指標でもないため、参入してくるNY勢が日銀はイールドカーブ・コントロール(YCC)に修正を加えてもなお金融緩和を続けるの見方を背景に円売り・ドル買いをどの程度進めるかが焦点になりそうだ。

 日銀のYCC修正は同政策の運用による債券市場の歪みが、金融緩和を継続するにあたってむしろ障害になってしまうことを回避するために講じた措置と考えることもできる。日銀が緩和を続けるなら、円売り・ドル買いが進む可能性があり、その程度を見定める局面とみる。

 日米金融政策の動向がドル円に与える影響を見極めるという点では、22時20分からのグールズビー米シカゴ連銀総裁の講演内容も注視したい。7月の連邦公開市場委員会(FOMC)以前に同総裁は「今年はあと1-2回の利上げが行われる可能性」と述べていた。あともう1回の利上げの有無を発言内容から市場は推し量ることになる。「われわれが望むよりまだ水準は高いものの進展している」とも述べていたため、さらにもう一歩踏み込んでインフレが抑制されていることに触れるかなどが注目か。


・想定レンジ上限
 ドル円の上値めどは、10日高値143.01円。

・想定レンジ下限
 ドル円の下値めどは、25日高値141.73円。

(関口)
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