NY為替見通し=米指標を確認しながらの取引、ソフトランディング期待を高めるか

 本日のニューヨーク為替市場では、米景気ソフトランディングへの期待が高まりつつあるなか、複数の米経済指標を確認しながらの取引となりそうだ。指標結果を受けた米金利や先月も堅調に終えた株式市場の動向などにも目を向けておきたい。

 米株寄り後に発表される7月米製造業購買担当者景気指数(PMI)は改定値ではあるものの、気にする必要はありそうだ。というのも、同指標速報値が予想を上回ったことでドルの支えとなったからだ。為替相場の地合い的には、速報値49から多少の下振れでもドルの下押しは限られそう。逆により強い結果となれば上値余地を試すことになるか。

 6月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数(予想:961.0万件)は遅行指数ではあるが、週末に7月雇用統計を控え、労働市場のセンチメントを測る上で重要。ここ数カ月は予想を下回ることが多かったため、今回もネガティブな結果には注意しておきたい。

 本日最も注目されるのが、7月米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景気指数だろう。市場予想は46.8と前回46.0(2020年5月以来の低い水準)から回復する見込み。ただし景況感の分岐点50を9カ月連続下回るのは確実視されている。6月分で弱かった同雇用指数は、価格指数が持ち直すことができるかもポイントとなるだろう。


想定レンジ上限
・ドル円は7月10日高値143.01円。超えるとピボットレジスタンス2の143.87円。

想定レンジ下限
・ドル円は本日ここまでの安値142.21円。割り込むと日足一目均衡表・雲の上限141.61円。


(小針)
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