ニューヨーク外国為替市場概況・3日 ドル円、下落

 3日のニューヨーク外国為替市場でドル円は下落。終値は142.58円と前営業日NY終値(143.32円)と比べて74銭程度のドル安水準だった。米国債の格下げで市場の混乱が警戒される中、日本や欧州の株式相場が下落したことを受けてリスク・オフの円買いが先行した。4-6月期米単位労働コスト・速報値や前週分の米新規失業保険申請件数、7月米ISM非製造業景況指数が予想より弱い内容だったことも相場の重しとなり、前日の安値142.24円や1日の安値142.21円を下抜けて一時142.07円と日通し安値を付けた。
 なお、格付け大手フィッチ・レーティングスの米国債格下げや米財務省による中期債発行額の引き上げなどを背景に米国債相場は続落(利回りは上昇)。米10年債利回りは一時4.1955%前後と昨年11月8日以来の高水準を付けた。
 ただ、節目の142.00円が目先サポートとして働くと下げ渋った。一目均衡表雲の上限142.37円より下の水準では押し目買いなども入りやすく、4時過ぎには142.75円付近まで下げ幅を縮めた。ナイト・セッションの日経平均先物が大証終値比520円安の3万1660円の安値から3万2020円まで持ち直したことも相場を下支えした。

 ユーロ円は続落。終値は156.07円と前営業日NY終値(156.79円)と比べて72銭程度のユーロ安水準。米国株相場や日経平均先物の下落に伴うリスク回避の円買い・ユーロ売りが優勢になると、一時本日安値となる155.54円まで値を下げた。ただ、売り一巡後はじりじりと買い戻しが進み、156.24円付近まで下値を切り上げた。ドル円と似た動きとなった。

 ユーロドルは4営業日ぶりに小反発。終値は1.0949ドルと前営業日NY終値(1.0938ドル)と比べて0.0011ドル程度のユーロ高水準だった。円絡みの取引が中心となったため、しばらくは1.09ドル台前半でのもみ合いが続いた。ただ、NY午後に入ると1.0963ドルの本日高値まで強含む場面があった。

本日の参考レンジ
ドル円:142.07円 - 143.89円
ユーロドル:1.0912ドル - 1.0963ドル
ユーロ円:155.54円 - 157.23円

(中村)
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