8日香港株=神経質な展開、7月の中国貿易統計に注目

 8日の香港市場は神経質な展開か。中国当局がこのところ、相次いで景気刺激策の導入方針を示したが、その具体策を見極めたい気分が高まってきている。経済の先行き不安がくすぶるなか、きょうは7月の貿易統計、あす以降は物価統計、金融統計などが発表される。イベントを前に投資家は積極的な売買を見送る可能性がある。なお、貿易統計の市場予想は、米ドル建て輸出は前年同月比12.5%減(6月実績は12.4%減)、輸入は5.0%減(同6.8%減)。結果によっては相場の波乱要因となる可能性もある。

 一方、決算発表や業績見通しを受けた個別物色が相場を下支えするだろう。きょうは中国通信キャリアのチャイナ・テレコム(00728)や、新興電気自動車(EV)メーカーの理想汽車(02015)などが決算を発表する予定。

 7日のNY市場でダウ平均は前週末比407米ドル高と4営業日ぶりに反発。米連邦準備理事会(FRB)高官が一段の利上げに慎重な見方を示し、相場の追い風になった。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は5営業日ぶり反発した。一方、同日の香港株の米国預託証券(ADR)は総じて軟調。主力株では欧州金融のHSBC(00005)が香港終値を上回ったものの、大型ネット株のテンセント(00700)、アリババ集団(09988)、JDドットコム(09618)、アジア生保のAIAグループ(01299)、中国国有銀行の中国建設銀行(00939)がそろって下回って引けた。
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