9日香港株=続落して始まるか、米株安が重荷 中国の物価統計に注目

 9日の香港市場は、前日の米株安の流れを引き継いで続落して始まるか。格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスが一部の米地銀の格付けを引き下げたことで、投資家が運用リスクを回避する姿勢を強めると予想する。中国景気の先行きを懸念する売りも引き続き相場に重荷となるだろう。前日発表の7月の中国の貿易統計で米ドル建ての輸出と輸入の前年同月比の減少率がともに予想から下振れした。中国国家統計局がきょう午前に発表する物価統計の結果が注目される。

 決算発表や業績見通しなどの個別材料が出た銘柄の売買が引き続き活発となるだろう。きょうはハンセン指数構成銘柄の創科実業(00669)とチャイナ・ユニコム(00762)が2023年6月中堅決算、アリババ集団(09988)が4-6月期(第1四半期)決算を発表する。

 8日のNY株式相場はダウ平均が反落。ムーディーズは預金流失リスクや商業用不動産融資の焦げ付きリスクなどを理由にM&Tバンクやピナクル・ファイナンシャルを格下げしたほか、バンク・オブ・ニューヨーク・メロンとステート・ストリートを格下げの見直し対象とした。ハイテク主体のナスダック総合も反落した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は大型株のテンセント(00700)とアリババ集団(09988)、AIAグループ(01299)がそろって香港終値を下回って引けた。
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