NYマーケットダイジェスト・8日 株高・金利上昇・円安・カナダドル高

(8日終値)
ドル・円相場:1ドル=147.83円(前営業日比△0.53円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=158.20円(△0.64円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0700ドル(△0.0004ドル)
ダウ工業株30種平均:34576.59ドル(△75.86ドル)
ナスダック総合株価指数:13761.53(△12.70)
10年物米国債利回り:4.26%(△0.02%)
WTI原油先物10月限:1バレル=87.51ドル(△0.64ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1942.7ドル(△0.2ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)         <発表値>   <前回発表値>
7月米卸売売上高(前月比)      0.8%      ▲0.8%・改
7月米消費者信用残高        104.0億ドル   140.2億ドル・改

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は3日ぶりに反発。東京市場では鈴木財務相の円安けん制発言をきっかけに一時146.59円まで売り込まれる場面もあったが、NY市場では底堅く推移した。一時は4.20%台まで低下した米10年債利回りが4.26%台まで上昇すると、日米金利差拡大への思惑から円売り・ドル買いが進んだ。4時過ぎには一時147.87円と前日に付けた年初来高値に面合わせした。

・ユーロドルは小反発。米長期金利が低下した場面ではユーロ買い・ドル売りが優勢となり、23時過ぎに一時1.0744ドルと日通し高値を付けた。ただ、ユーロ圏景気の減速懸念からユーロ買いは広がらず、上値は限定的だった。米長期金利が上昇に転じるとユーロ売り・ドル買いがじわりと強まり、1.0697ドル付近まで押し戻された。

・ユーロ円は反発。欧米株価の上昇を受けて、投資家の過度なリスク回避姿勢が後退すると円売り・ユーロ買いが進んだ。23時過ぎに一時158.39円と日通し高値を更新した。その後の下押しも158.08円付近にとどまった。

・カナダドルは堅調。カナダ統計局が発表した8月カナダ雇用統計で、新規雇用者数が3.99万人増と予想の1.50万人増を上回り、失業率が5.5%と予想の5.6%より強い内容だったことが分かるとカナダドル買いが広がった。対米ドルでは一時1.3608カナダドル、対ユーロでは1.4568カナダドル、対円では108.46円まで値を上げた。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は小幅ながら続伸。中国当局の「iPhone」利用規制を巡る報道で、連日下落していたアップルが反発すると、他のハイテク株にも買い戻しが入った。ただ、原油高を背景にインフレ懸念が強まる中、米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締め長期化への懸念から、ダウは下げる場面もあった。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は5日ぶりに小反発。前日までに4日続落した反動で自律反発狙いの買いが入った。

・米国債券相場で長期ゾーンは反落。原油高を背景にインフレ懸念が強まる中、米金融引き締め長期化観測が高まり売りが出た。

・原油先物相場は反発。需給のひっ迫が続くとの見方を背景に買いが優勢となった。

・金先物相場はほぼ横ばいとなった。対ユーロでドル高が一服したことで買われるも、米・中長期金利が高水準で推移したこともあり、上値も限られた。

(中村)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。