NYマーケットダイジェスト・5日 株安・金利上昇・原油高・ドル高

(5日終値)
ドル・円相場:1ドル=147.72円(前営業日比△1.25円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=158.40円(△0.27円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0722ドル(▲0.0074ドル)
ダウ工業株30種平均:34641.97ドル(▲195.74ドル)
ナスダック総合株価指数:14020.95(▲10.86)
10年物米国債利回り:4.26%(△0.08%)
WTI原油先物10月限:1バレル=86.69ドル(△1.14ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1952.6ドル(▲14.5ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)         <発表値>   <前回発表値>
7月米製造業新規受注(前月比)     ▲2.1%      2.3%

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は3日続伸。ウォーラー米連邦準備理事会(FRB)理事が「FRBが再び利上げするかどうかはデータが左右する」「データは差し迫って何かをする必要があることを示していない」と発言すると147.09円付近まで売られる場面もあったが、下押しは限定的だった。
 米10年債利回りが4.2697%前後まで上昇すると全般ドル買いが活発化し、3時前には一時147.80円と昨年11月4日以来約10カ月ぶりの高値を更新した。メスター米クリーブランド連銀総裁が「政策金利をやや引き上げる必要があるかもしれない」などと述べたことも相場の支援材料。

・ユーロドルは反落。欧州時間発表の8月ユーロ圏サービス部門購買担当者景気指数(PMI)改定値が予想を下回ったことを受けてユーロ売りが先行。米金利上昇に伴うドル買いが優勢になると、24時過ぎに一時1.0707ドルと6月8日以来約3カ月ぶりの安値を更新した。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時104.91と3月15日以来の高値を付けた。

・ユーロ円は小幅ながら続伸。ユーロドルの下落につれた売りが出た半面、ドル円の上昇につれた買いが入り、2時30分過ぎに一時158.50円と日通し高値を更新した。

・カナダドル円は堅調。「サウジアラビアは原油価格の下支えに向けて現在行っている日量100万バレルの自主減産を年末まで延長する」との報道が伝わるとWTI原油先物価格が急伸。産油国通貨されるカナダドルに買いが入った。1時30分前に一時108.55円と7月6日以来約2カ月ぶりの高値を更新した。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は反落。WTI原油先物相場が急伸したことでインフレ懸念が高まると、消費関連を含む景気敏感株への売りが広がった。米長期金利の上昇で、株式の相対的な割高感が意識された面もあった。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は小幅ながら続落した。

・米国債券相場で長期ゾーンは続落。WTI原油先物価格が昨年11月以来10カ月ぶりの高値を更新すると、インフレ懸念の高まりを背景に債券売りが優勢となった。

・原油先物相場は8日続伸。中心限月ベースでは昨年11月以来、10カ月ぶりの高値を更新した。サウジアラビアが日量100万バレルの原油輸出削減を12月末まで延長すると発表。需給ひっ迫懸念から買いが優勢となり、一時88ドル台に乗せる場面があった。

・金先物相場は反落。外国為替市場でのドル高進行を受けてドル建てで取引される金の割高感が意識された。また、米長期金利の上昇したことも、金利を生まない金にとっては重しとなった。

(中村)
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