NYマーケットダイジェスト・6日 株安・金利上昇・原油高・ドルもみ合い

(6日終値)
ドル・円相場:1ドル=147.66円(前営業日比▲0.06円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=158.40円(横ばい)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0727ドル(△0.0005ドル)
ダウ工業株30種平均:34443.19ドル(▲198.78ドル)
ナスダック総合株価指数:13872.47(▲148.48)
10年物米国債利回り:4.28%(△0.02%)
WTI原油先物10月限:1バレル=87.54ドル(△0.85ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1944.2ドル(▲8.4ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)         <発表値>   <前回発表値>
MBA住宅ローン申請指数(前週比)   ▲2.9%      2.3%
7月米貿易収支        650億ドルの赤字  637億ドルの赤字・改
8月米サービス部門PMI改定値       50.5       51.0
8月米総合PMI改定値           50.2       50.4
8月米ISM非製造業指数          54.5       52.7

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ユーロドルは小反発。クノット・オランダ中銀総裁が「市場は9月利上げの確率を過小評価している可能性がある」と発言するとユーロ買いが先行し、20時30分前には一時1.0749ドルと日通し高値を付けた。
 ただ、ユーロ圏景気の減速懸念からユーロ買いは広がらず、上値は限定的だった。8月米ISM非製造業景況指数が54.5と予想の52.5を上回ったことが分かると、米長期金利の上昇とともに全般ドル買いが活発化。前日の安値1.0707ドルを下抜けて一時1.0703ドルと6月8日以来約3カ月ぶりの安値を更新した。もっとも、節目の1.0700ドル手前では買い戻しが入り、1.0730ドル付近まで持ち直している。

・ドル円は4日ぶりに小反落。8月米サービス部門・総合購買担当者景気指数(PMI)改定値が予想を下回ると一時147.13円付近まで売られたものの、アジア時間に付けた日通し安値147.02円がサポートとして働くと買い戻しが優勢に。予想を上回る米ISM非製造業景況指数も相場の支援材料となり、147.74円付近まで持ち直した。もっとも、アジア時間に付けた年初来高値147.82円を上抜けることは出来なかった。

・ユーロ円は横ばい。22時30分過ぎに157.96円付近まで売られたものの、ドル円が底堅く推移するとユーロ円にも買い戻しが入り、4時30分過ぎに一時158.47円と日通し高値を付けた。

・カナダドル円は下値が堅かった。21時30分過ぎに一時107.80円と日通し安値を付けたものの、売り一巡後は買い戻しが優勢に。ドル円の持ち直しにつれた円売り・カナダドル買いが出て、取引終了間際には108.33円付近まで強含んだ。
 なお、カナダ銀行(BOC)はこの日、市場予想通り政策金利を現行の5.00%に据え置くことを決めたと発表。声明では「カナダ経済は物価上昇圧力を緩和するために必要な低成長期に入った」との認識を示したほか、コアインフレの高止まりを指摘し、「必要に応じて政策金利をさらに引き上げる用意がある」と表明した。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は続落。原油先物価格の上昇基調を背景にインフレ懸念が強まる中、米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締め長期化への警戒から売りが出た。米長期金利の上昇で、株式の相対的な割高感が意識された面もあり、指数は一時350ドル超下げた。
 中国当局が政府職員に対するアップル製品への規制を強めたと伝わったほか、欧州連合(EU)による巨大ハイテク企業に対する規制方針が明らかに。業績の不透明感からアップルが3.5%超下落し、1銘柄でダウ平均を43ドルほど押し下げた。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は3日続落した。

・米国債券相場で長期ゾーンは3日続落。8月米ISM非製造業景況指数の上振れをきっかけに債券売りが優勢となった。

・原油先物相場は9日連続で続伸。5日にサウジアラビアとロシアが原油供給制限を延長すると発表したことで、需給の引き締まり観測が浮上して堅調に推移。一時は昨年11月以来となる88.08ドルまで上昇した。

・金先物相場は続落。欧州の景気悪化懸念や、中国の景気回復が遅れるとの見方を背景として、ドル買いが進行。ドル建てで取引される金の割高感につながり、軟調に推移。良好な米経済指標を受けてドルが買われたことも重しとなった。

(中村)
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