ニューヨーク外国為替市場概況・21日 ドル円、3日ぶり反落

 21日のニューヨーク外国為替市場でドル円は3営業日ぶりに反落。終値は147.59円と前営業日NY終値(148.34円)と比べて75銭程度のドル安水準だった。アジア時間に一時148.46円と年初来高値を付けたことで、海外市場では利食い売りなどが目立った。米国株相場が軟調に推移したこともリスク・オフの円買いを誘った。24時過ぎには一時147.32円と日通し安値を更新した。市場では「明日の日銀金融政策決定会合を前にポジション調整目的の売りが出た」との声も聞かれた。
 ただ、一目均衡表転換線が位置する147.19円付近がサポートとして意識されると147.60円付近まで下げ渋った。

 ユーロ円は4日ぶりに反落。終値は157.37円と前営業日NY終値(158.15円)と比べて78銭程度のユーロ安水準。世界的な株価の下落で、投資家がリスク回避姿勢を強めると円買い・ユーロ売りが進行。24時過ぎに一時157.03円と本日安値を付けた。

 ユーロ円以外のクロス円の下落も目立った。英中銀(BOE)はこの日、政策金利を現行の5.25%に据え置くことを決めたと発表。金利据え置きは約2年ぶりで、5対4の僅差で決まった。市場では0.25%の利上げ予想が大勢を占めていただけに、発表後はポンド売りで反応。ポンド円は一時180.84円と8月7日以来の安値を更新した。
 また、スイス国立銀行(中央銀行、SNB)もこの日、政策金利を現行の1.75%で据え置くことを決めたと発表。市場では0.25%の利上げを見込んでいたため、発表後はスイスフラン売りで反応した。スイスフラン円は一時162.99円と8月8日以来の安値を付けた。

 ユーロドルはほぼ横ばい。終値は1.0661ドルと前営業日NY終値(1.0661ドル)と同じ水準だった。米長期金利の指標である米10年債利回りが一時4.4962%前後と2007年11月以来の高水準を記録するとユーロ売り・ドル買いが進行。21時30分過ぎに1.0625ドル付近まで弱含んだ。
 ただ、アジア時間に付けた日通し安値1.0617ドルがサポートとして働くと買い戻しが優勢に。ドル円の下落をきっかけに対ユーロでもドル売りが広がると、一時1.0674ドルと日通し高値を更新した。

本日の参考レンジ
ドル円:147.32円 - 148.46円
ユーロドル:1.0617ドル - 1.0674ドル
ユーロ円:157.03円 - 158.15円

(中村)
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