ロンドン為替見通し=ドル高・欧州通貨安の流れ変わらずか、本日はECBチーフエコノミストの講演
本日のロンドン為替市場でも米金利動向に目を向けておくことは忘れず、欧州前半では欧州金融当局者の講演内容を確かめながらの取引となりそうだ。昨日の反動に気を付けながらも、大きなニュースが無ければ基本的なドル高・欧州通貨安の流れは継続か。
昨日は米長期金利が約16年ぶりの水準まで上昇するなか、ユーロドルは3月半ば以来の安値圏1.05ドル後半まで下落し、引け水準も1.06ドルを下回ったままだった。ポンドドルは3月以来の1.22ドル割れでは下げ渋ったものの、ドル/スイスフランは200日移動平均線(昨日は0.9034フラン)の上でドル買いフラン売りが加速。0.91フラン台乗せに成功し、大台を維持したままニューヨーク引けとなった。
米金利先高観が強まる一方で欧英スイスの各中銀に対しては利上げ打ち止め観測が広がっており、先週末から今週明けは素直な動きとも言える。また昨日は、オセアニア通貨がユーロやスイスフランに対して堅調だった。月末・四半期末を控えた季節要因的なフローが出ていたのかもしれず、本日も注意しておきたい。
本日の欧州金融当局による講演予定は、レーン欧州中央銀行(ECB)専務理事やシムカス・リトアニア中銀総裁、そしてミュラー・エストニア中銀総裁。レーン専務理事に関しては、ECBのチーフエコノミストでもあることからラガルド総裁とほぼ同じ見解を示すことが多い。ECB総裁は昨日、インフレは改善としながらも、「水準としては高すぎる状態が長期間続くと予想」と述べた。利下げについてECB内では議論されていないということも、再び言及している。
一時は物価が急騰したエストニアとリトアニアについては、両国ともインフレ率が以前より落ち着いてきている。ただし、リトアニアはまだユーロ圏全体よりも高い水準におり、同国中銀総裁からのコメントはタカ派に傾きそうだ。
想定レンジ上限
・ユーロドル、日足一目均衡表・転換線1.0664ドル
・ドル/スイスフラン、3月28・29日高値0.9223フラン
想定レンジ下限
・ユーロドル、3月15日安値1.0516ドル
・ドル/スイスフラン、200日移動平均線0.9033フラン
(小針)
昨日は米長期金利が約16年ぶりの水準まで上昇するなか、ユーロドルは3月半ば以来の安値圏1.05ドル後半まで下落し、引け水準も1.06ドルを下回ったままだった。ポンドドルは3月以来の1.22ドル割れでは下げ渋ったものの、ドル/スイスフランは200日移動平均線(昨日は0.9034フラン)の上でドル買いフラン売りが加速。0.91フラン台乗せに成功し、大台を維持したままニューヨーク引けとなった。
米金利先高観が強まる一方で欧英スイスの各中銀に対しては利上げ打ち止め観測が広がっており、先週末から今週明けは素直な動きとも言える。また昨日は、オセアニア通貨がユーロやスイスフランに対して堅調だった。月末・四半期末を控えた季節要因的なフローが出ていたのかもしれず、本日も注意しておきたい。
本日の欧州金融当局による講演予定は、レーン欧州中央銀行(ECB)専務理事やシムカス・リトアニア中銀総裁、そしてミュラー・エストニア中銀総裁。レーン専務理事に関しては、ECBのチーフエコノミストでもあることからラガルド総裁とほぼ同じ見解を示すことが多い。ECB総裁は昨日、インフレは改善としながらも、「水準としては高すぎる状態が長期間続くと予想」と述べた。利下げについてECB内では議論されていないということも、再び言及している。
一時は物価が急騰したエストニアとリトアニアについては、両国ともインフレ率が以前より落ち着いてきている。ただし、リトアニアはまだユーロ圏全体よりも高い水準におり、同国中銀総裁からのコメントはタカ派に傾きそうだ。
想定レンジ上限
・ユーロドル、日足一目均衡表・転換線1.0664ドル
・ドル/スイスフラン、3月28・29日高値0.9223フラン
想定レンジ下限
・ユーロドル、3月15日安値1.0516ドル
・ドル/スイスフラン、200日移動平均線0.9033フラン
(小針)