ロンドン為替見通し=欧州通貨安・ドル高の流れ継続か、ドル/スイスフランの200日線に注目

 本日のロンドン為替市場では、先週の中銀イベントを振り返りながらの取引か。先週は、予想通りに政策金利の据え置きを決めた米連邦公開市場委員会(FOMC)はタカ派的と受けとめられた。一方でその後、利上げが予想されたスイス国立銀行(中央銀行、SNB)とイングランド銀行(英中銀、BOE)が据え置きを決定。結果を受けて、スイスフランやポンドは素直に対ドルで売られている。ドル/スイスフランは6月半ば以来の0.90フラン後半までドル高フラン安が進み、ポンドドルも約半年ぶりの安値圏となる1.22ドル前半まで下落した。

 本日はスイス、英国、そして米国からも重要イベントが予定されておらず、基本的には先週後半の流れが継続されるか。ユーロドルが今月前半に200日移動平均線をクリアに割り込み、下落基調を強めたような動きも今後は想定しておきたい。ポンドドルは月半ばに200日線を下回っているが、ドル/スイスフランは先週21日に超えてきた。本日は0.9030フラン台に位置する同線が支持水準として機能するようだと、ドル/スイスフラン主導でドル高・欧州通貨安が加速する場面があるかもしれない。

 ユーロドルについては、9月独Ifo企業景況感指数の結果次第で動意付くかもしれない。市場予想は85.2と約1年ぶりの水準まで低下を見込んでいる。ここ数回連続で予想比下振れとなっており、今回も弱い結果には注意したい。


想定レンジ上限
・ドル/スイスフラン、5月31日高値0.9148フラン
・ポンドドル、9月21日高値1.2351ドル
・ユーロドル、9月20日高値1.0737ドル

想定レンジ下限
・ドル/スイスフラン、9月21日安値0.8981フラン
・ポンドドル、3月17日安値1.2102ドル
・ユーロドル、3月16日安値1.0551ドル


(小針)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。