NY為替見通し=方向感を探る展開か 欧州金融当局者の発言や米債入札には注目

 今週は明日以降、米国では重要な経済指標の発表が目白押しだ。米金融当局者はデータ次第であるとしながらも、追加利上げの可能性を排除しておらず、米経済の底堅さやインフレの下げ止まりが確認されるようなら、ドル高基調に拍車がかかるかもしれない。もっとも本日に関しては材料不足感が否めず、ニューヨークタイムの為替市場は米金利や株価動向を眺めながら方向感を探る展開となるか。

 ニューヨーク勢の入り際には、タカ派として知られる独、オーストリアの中銀総裁とハト派のスペイン中銀総裁の講演が予定されている。31日に8月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)の発表が予定されており、インフレ見通しに関する発言には注目したい。なお、ホルツマン・オーストリア中銀総裁は先週末、データの確認はしなければならないが、まだ若干の利上げが必要との見解を示した。欧州金融当局者の発言でユーロドルが動意付くようなら、暫くはその方向性に他通貨も付いて行くことになりそうだ。

 意外と相場を動かす要因となるかもしれないのが、米財務省による2年債と5年債の入札か。足もとでは米2年債利回りは5%超え、同5年債利回りは4.4%超えで推移。投資家にとって魅力的な金利水準であるとも考えられる。入札結果を受けた債券相場全般の動向にドル相場も追随することが予想される。

想定レンジ上限
・ドル円は節目147.00円から147.17円(ピボットレジスタンス2)が抵抗帯

想定レンジ下限
・ドル円は25日安値145.73円。


(小針)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。