ロンドン為替見通し=欧州通貨は昨日来の底堅さ維持しつつNYタイムのイベント待ちか

 ロンドンタイムは序盤に独・仏の消費者信頼感指数発表が予定されているものの、為替の大きな振れにはつながりにくいかもしれない。欧州中央銀行(ECB)当局者のタカ派姿勢を背景に欧州通貨は底堅い推移を続けるとみる。

 昨日、ECBフォーラムでラガルドECB総裁はターミナルレート(利上げの最終到達点)に到達した兆候はない」「見通しに大きな変化がない限り、7月も利上げを続ける」と発言。利上げ継続が改めて意識されてユーロ買いが進んだ。

 シムカス・リトアニア中銀総裁の「利上げサイクルはまだ終わっていない」「インフレ目標2%を達成するため、制約的な金利水準まで引き上げる必要」との発言も伝わった。9月会合についても「利上げの選択肢は排除されるべきではない」と、利上げサイクル継続の可能性が示唆されている。

 今夜はNY勢が動き出す時間帯の22時30分から、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、ラガルドECB総裁、ベイリー英中銀(BOE)総裁、植田和男日銀総裁のパネル討議が行われる。欧州通貨は調整の下押しが入る可能性を視野に入れつつも、昨日来の底堅さを維持しながらNYタイムの同イベントを待つ格好となるだろう。

想定レンジ上限
・ユーロドル:5月8日高値1.1054ドル。
・ポンドドル:16日につけた年初来高値1.2848ドル。

想定レンジ下限
・ユーロドル:1.0836ドル前後で推移する21日移動平均線付近。
・ポンドドル:15日安値1.2630ドル。

(関口)
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