ロンドン為替見通し=欧州通貨は当局タカ派姿勢が重しとなる可能性もある神経質な局面

 ロンドンタイムは6月独Ifo企業景況感指数が発表となる。市場は90.6程度と、5月の91.7を下回る弱い内容を見込んでいる。先週末、ユーロ圏や域内主要国の購買担当者景気指数(PMI)速報値が軒並み弱い結果となりユーロが売られた場面再現が警戒される。

 「インフレはピークに達した」などの発言もあったビルロワドガロー仏中銀総裁の講演が予定されていることもユーロ売りが先行する可能性を感じさせる。ただNYタイム入り以降、米金利動向や、講演予定のラガルド欧州中央銀行(ECB)のインフレ警戒を緩めない姿勢が巻き戻しの動きを誘う可能性にも留意が必要となる。

 「インフレ率は高すぎる」との見方を示していたディングラ英中銀金融政策委員会(MPC)委員の講演もあり、総じてタカ派傾向の当局者の見方が欧州通貨の下げ渋りを誘う展開は視野に入れて臨むべきだろう。ただ、利上げが経済にとって重しとなる面への意識も強まってきており、神経質な上下に見舞われる場面が多そうだ。


想定レンジ上限
・ユーロドル:22日高値1.1012ドル。
・ポンドドル:22日高値1.2837ドル。

想定レンジ下限
・ユーロドル:日足一目均衡表・雲の下限1.0806ドル。
・ポンドドル:14日安値1.2601ドル。

(関口)
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