東京為替見通し=ドル円、連日FRB高官の発言が重しに

 昨日のニューヨーク外国為替市場でドル円は反発。149.10円まで買い戻しが先行したが、米長期金利が再び大きく水準を切り下げると148円半ばに押し戻された。米長期金利の低下に伴ったドル売りで、ユーロドルは1.0620ドルまで反発した。また、ユーロ円は投資家のリスクオフ姿勢の後退も支えに157.98円まで上昇した。

 本日、東京タイムでは主な経済指標の発表や注目のイベントは予定されておらず、ドル円は日中株価や時間外米長期金利の動向を眺めながらの動きも、大きな方向感は出にくく新規の手がかり待ちとなる。昨日、連休明けの米長期金利は大幅に低下したものの、ドル円は「米長期金利上昇と介入警戒感」の綱引きに揺れる相場展開は変わっていない。ドル円の下押し局面では依然として日米金融政策の格差を意識した買いが入りやすい一方で、節目の150円に近づけば円買い介入への警戒感が高まる。

 連日、米連邦準備理事会(FRB)高官らの発言が米長期金利の低下とドル円の上値を圧迫する要因となっている。9日はローガン米ダラス連銀総裁が「米長期債利回りの急上昇は金融当局による追加利上げの必要性を減らす可能性がある」と述べたほか、ジェファーソンFRB副議長が「追加的な金融引き締めが必要な程度を慎重に評価する段階にきている」との見解を示した。また、昨日はボスティック米アトランタ連銀総裁が「これ以上の利上げは必要ない」と表明した。本日も複数のFRB高官の発言機会があり、その発言内容に注目。FRBによる年内後1回の追加利上げがあるかどうかをめぐっては、市場でも見方が分かれており、今晩の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(9月19-20日分)や明日12日に発表予定の9月米消費者物価指数(CPI)に注目が集まっている。

(金)
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