NY株見通し-米原油先物相場や米長期金利の動向に注目

 今晩は米原油先物相場や米長期金利の動向に注目。昨日は中東情勢の緊迫化や米長期金利の上昇が重荷となった。ガザの病院爆発によりバイデン米大統領とアラブ首脳との会談が中止となり、情勢悪化が続くとの警戒感が強まった。米10年債利回りは4.9%台へ上昇し、エヌビディアなど主力のハイテク株が売られた。ダウ平均は4日ぶりに反落し、S&P500とナスダック総合は1%超の下落となった。

 今晩の取引では米原油先物相場や米国債利回りの動向が焦点となりそうだ。イスラエルとアラブ諸国との対立激化が懸念されるなか、引き続き中東情勢の状況を注視する必要がある。中東からの原油供給が減少するとの思惑が強まれば、原油価格の上昇が続くだろう。そうした場合、2007年7月以来の水準まで上昇している米10年国債利回りは、さらに上値を伸ばす可能性がある。また10月フィラデルフィア連銀業況指数や9月中古住宅販売件数が市場予想を上回れば、米国経済は堅調との見方から米長期金利の上昇につながり、ハイテク株を中心に軟調な地合いが続くことが予想される。その他には、パウエルFRB議長による講演が予定されており、金融政策見通しに関する発言が行われるかにも注目したい。

 今晩の米経済指標・イベントは10月フィラデルフィア連銀業況指数、9月中古住宅販売件数、新規失業保険申請件数など。その他には、パウエルFRB議長、ボスティック米アトランタ連銀総裁の講演などが予定されている。企業決算は寄り前にユニオン・パシフィック、スナップオン、アメリカン航空グループ、フィリップモリス・インターナショナル、引け後にCSXなど。(執筆:10月19日、14:00)
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