NY為替見通し=米債券や株式相場を見定めながらの取引に、明日からはイベント控える

 週明けのニューヨーク為替市場では、米債券や株式相場の動向を見定めながらの取引か。今週は明日以降、重要な米経済指標や株式相場にインパクトを与えそうな企業決算が発表される。本日に関しては気にすべきイベントは予定されていないため、相場全般に調整モードが広がるかもしれない。ただし、米金利先高観が根強く残る中で米10年債利回りは時間外で5%を超えてきており、為替も米国勢の参入後に動意付く可能性はありそうだ。また、ダウ平均が先週末に昨年終値を下回って引け、ここから下げ幅を更に広げていくようであれば、為替もリスクセンチメント悪化を背景とした動きとなるだろう。

 なお今週の注目される米イベントは、明日24日に10月の購買担当者景気指数(PMI)速報値や米2年債入札、25日が9月新築住宅販売件数と5年債入札、26日は7-9月期米国内総生産(GDP)速報値などと7年債入札、27日には9月米PCEデフレーターなどが発表される。その他、25日にはカナダ中銀行、26日には欧州中央銀行(ECB)が金融政策を公表する。米国でピークを迎える第3四半期決算については、アルファベットやマイクロソフトなどのハイテク・ジャイアントのほか、ビザや3Mなどの主要企業などが発表を予定している。

 もちろん、イスラエルとイスラム組織ハマスの戦争で急速に高まった中東の地政学リスクには注視し続ける必要はある。米国と欧州主要国は紛争拡大を阻止するために動いているものの、ブリンケン米国務長官が停戦に否定的な考えを示しているように、事態の収束までにはかなりの時間がかかりそうだ。時間外では原油や金先物が売られたものの調整の域は出ておらず、地域情勢には常に警戒が必要だろう。

想定レンジ上限
・ドル円、ピボット・ターニングポイントの150.30円

想定レンジ下限
・ドル円、日足一目均衡表・転換線149.27円


(小針)
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