NY株見通しー今週はアップルなどの決算発表と米連邦公開市場委員会(FOMC)に注目

 今週のNY市場はアップルなどの決算発表と金融政策決定会合に注目。先週はダウ平均が2.14%安、S&P500が2.53%安とともに2週続落し、ナスダック総合は2.62%安と3週続落した。週前半は米10年債利回りが低下したことや、予想を上回る決算発表を追い風にハイテク株を中心におおむね堅調に推移したものの、その後は決算が嫌気されたアルファベットやメタ・プラットフォームズが大幅安となったことや、米10年債利回りが再び上昇に転じたこと、中東情勢の悪化などが重しとなりハイテク株を中心に大きく反落した。週末金曜日は好決算を発表したアマゾン・ドット・コムやインテルが大幅高となり、ナスダック総合が3日ぶりに反発した一方、ダウ平均とS&P500は3日続落して週の取引を終え、ダウ平均は3月28日以来の低水準となった。ナスダック総合は水曜日に高値から10%以上下落し「調整相場」入り。S&P500も金曜日に2022年9月以来の「調整相場」入りとなった。10月月初来ではダウ平均が3.25%安、S&P500が3.98%安、ナスダック総合が4.36%安とそろって3カ月続落ペースとなり、S&P500とナスダック総合は2018年10月以来の下落率となっている。

 今週は高水準の発表が続く第3四半期決算が引き続き注目されるほか、水曜日に結果が公表される米連邦公開市場委員会(FOMC)が焦点となりそうだ。今回のFOMCでは政策金利の据え置きが確実視されているが、先行きの金融政策の見通しを巡り、公表される声明文やパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の記者会見が注目される。決算発表はS&P500採用の160銘柄以上が発表予定で、木曜日引け後のアップルのほか、マクドナルド、キャタピラー、アムジェン、ファイザー、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)、クアルコム、イーライリリー、コノコフィリップス、S&Pグローバル、スターバックスなどの決算やガイダンスが注目される。経済指標・イベントはFOMCのほか、金曜日には10月雇用統計が発表され、失業率は3.8%と前月から横ばいが見込まれ、非農業部門雇用者数は18.8万人増と9月の33.6万人増から減少が見込まれている このほか10月消費者信頼感指数、10月ADP民間部門雇用者数、10月ISM製造業・非製造業購買担当者景気指数 (PMI)、9月JOLTS求人件数などにも要注目か。

 今晩の米経済指標は10月ダラス連銀製造業景況指数など。企業決算は寄り前にマクドナルド、ウエスタン・デジタル、引け後にサイモン・プロパティー、VF、クロロックスなどが発表予定。(執筆:10月30日、14:00)
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