欧州マーケットダイジェスト・3日 株まちまち・金利低下・ドル安

(3日終値:4日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=149.36円(3日15時時点比▲0.90円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=160.35円(△0.63円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0736ドル(△0.0106ドル)
FTSE100種総合株価指数:7417.73(前営業日比▲28.80)
ドイツ株式指数(DAX):15189.25(△45.65)
10年物英国債利回り:4.288%(▲0.094%)
10年物独国債利回り:2.645%(▲0.072%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)        <発表値>    <前回発表値>
9月独貿易収支         165億ユーロの黒字 177億ユーロの黒字・改
9月仏鉱工業生産指数
前月比                ▲0.5%    ▲0.1%・改
10月英サービス部門PMI改定値
                   49.5       49.2
9月ユーロ圏失業率          6.5%       6.4%

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は軟調だった。米労働省が発表した10月米雇用統計では非農業部門雇用者数が前月比15.0万人増と予想の18.0万増を下回り、失業率が3.9%と予想の3.8%より弱い内容となった。市場では「米連邦準備理事会(FRB)の利上げサイクルが終了した」との見方が広がり、米長期金利の大幅低下とともにドル売りが膨らんだ。その後発表の10月米ISM非製造業景況指数が51.8と予想の53.0を下回ったことも相場の重しとなり、一時149.21円と日通し安値を付けた。
 なお、米長期金利の指標となる米10年債利回りは一時4.4798%前後と9月25日以来の低水準を付けたほか、主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時104.94と9月20日以来の低水準を記録した。

・ユーロドルは堅調。今週の米連邦公開市場委員会(FOMC)をきっかけに、「米利上げはすでに終結した」との見方が浮上。米長期金利の低下とともに全般ドル売りが進んだ。本日の米雇用統計の結果が伝わるとドル売りが加速し、2時過ぎには一時1.0747ドルと9月14日以来の高値を付けた。

・ユーロ円はしっかり。米金融引き締め長期化観測が後退し、米長期金利が大幅に低下すると、ダウ平均が一時320ドル超上昇。投資家のリスク志向が改善し円売り・ユーロ買いが広がった。2時過ぎに一時160.40円と日通し高値を更新した。

・ロンドン株式相場は3日ぶりに反落。前日の米国株高を受けて買いが先行したものの、買い一巡後は失速した。外国為替市場でポンド高が進んだことを背景に多国籍企業銘柄に売りが出て指数を押し下げた。原油先物価格の下落を背景にBPやシェルなどエネルギー株の下げが目立った。

・フランクフルト株式相場は5日続伸。欧米の主要中銀による利上げ局面は終わったとの見方が浮上する中、買い安心感が広がった。ただ、週末を控えたポジション調整の売りが出ると若干伸び悩んだ。個別ではシーメンス・エナジー(8.70%高)やザランド(7.86%高)、ボノビア(7.78%高)などの上昇が目立った。

・欧州債券相場は上昇。米債高につれた。

(中村)
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