NYマーケットダイジェスト・3日 株高・金利低下・ドル安

(3日終値)
ドル・円相場:1ドル=149.39円(前営業日比▲1.06円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=160.24円(△0.43円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0731ドル(△0.0109ドル)
ダウ工業株30種平均:34061.32ドル(△222.24ドル)
ナスダック総合株価指数:13478.29(△184.10)
10年物米国債利回り:4.57%(▲0.09%)
WTI原油先物12月限:1バレル=80.51ドル(▲1.95ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1999.2ドル(△5.7ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)         <発表値>    <前回発表値>
10月米雇用統計
失業率                 3.9%       3.8%
非農業部門雇用者数変化        15万人    29万7000人・改
平均時給(前月比)          0.2%       0.3%・改
平均時給(前年比)           4.1%      4.3%・改
10月米サービス部門PMI改定値      50.6       50.9
10月米総合PMI改定値          50.7       51.0
10月米ISM非製造業指数         51.8       53.6

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は3日続落。米労働省が発表した10月米雇用統計では非農業部門雇用者数が前月比15.0万人増と予想の18.0万増を下回り、失業率が3.9%と予想の3.8%より弱い内容となった。市場では「米連邦準備理事会(FRB)の利上げサイクルが終了した」との見方が広がり、米長期金利の指標となる米10年債利回りは一時4.4798%前後と9月25日以来の低水準を記録。米金利の大幅低下とともにドル売りが優勢となった。その後発表の10月米ISM非製造業景況指数が51.8と予想の53.0を下回ったことも相場の重しとなり、一時149.21円と日通し安値を付けた。
 主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時104.94と9月20日以来の低水準を付けた。

・ユーロドルは続伸。今週の米連邦公開市場委員会(FOMC)をきっかけに米利上げ終結観測が高まる中、米金利の低下とともにドル売りが先行。この日発表の米経済指標が軒並み予想を下回ったこともドル売りを促し、2時過ぎには一時1.0747ドルと9月14日以来の高値を更新した。

・ユーロ円も続伸。米雇用統計や米長期金利の低下が好感されて、ダウ平均が一時320ドル超上昇すると、投資家のリスク志向が改善し円売り・ユーロ買いが優勢となった。2時過ぎに一時160.40円と日通し高値を更新した。
 ユーロ円以外のクロス円も上昇が目立った。ポンド円は一時185.02円、豪ドル円は97.32円、NZドル円は89.62円、スイスフラン円は166.47円、南アフリカランド円は8.20円まで値を上げた。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は5日続伸。今週発表の経済指標やFOMCの結果を受けてFRBの追加利上げ観測が後退する中、10月米雇用統計が予想を下回ったことが分かると米長期金利が一段と低下。株式の相対的な割高感が薄れ、買いが広がった。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は6日続伸した。

・米国債券相場で長期ゾーンは3日続伸。10月米雇用統計が予想より弱い内容だったことが分かると、米追加利上げ観測が一段と低下し債券買いが広がった。利回りは一時4.4798%前後と9月25日以来の低水準を付けた。

・原油先物相場は反落。中東の地政学的リスクが薄れて周辺国の供給不安が後退したほか、弱い米経済指標が相次いだことで米経済の減速懸念が浮上したことから、売り優勢の展開となった。週末の持ち高調整の動きもまた、相場を下押した模様である。

・金先物相場は続伸。米国の年内利上げ観測の後退を背景として米長期金利が低下したことから、金利を生まない金に買いが入った模様である。

(中村)
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