ロンドン為替見通し=欧英高官発言を受けた金利動向注視

 ロンドンタイムは、米欧金利動向をにらみつつ欧州通貨は神経質な推移となりそうだ。先週末は独長期金利の上昇や米長期金利の伸び悩みを受けて欧州通貨はじり高。しかし値幅は限定的だった。

 本日は欧州通貨の動意につながりそうな特段の経済指標の発表は予定されていない。金利動向に影響を与えそうな欧英中銀関係者の発言内容を注視する展開が想定できる。17時55分から講演予定のデギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁は先週、新聞のインタビューに対して「依然としてインフレリスクを認識しているため、利下げは時期尚早」と述べていた。インフレへの警戒を示しており、同様の内容が繰り返されればユーロの底堅さにつながりそうだ。

 20時55分からイングランド銀行(BOE)のブリーデン副総裁の講演もあり、インフレリスクと金融引き締めの影響のバランスを重視する同総裁が、よりどちらのリスクを現状で注視しているか注目したい。

 NY勢の動き出し以降になるが、1時5分からのマン英金融政策委員会(MPC)委員の講演内容にも留意したい。インフレリスクを重視して「金利政策についてはタカ派」とかつて述べていた同委員の姿勢に変化がないか注目となる。


想定レンジ上限
・ユーロドル:1.0797ドル前後で上昇を抑えそうな26週移動平均線付近。
・ポンドドル:9日高値1.2309ドル。

想定レンジ下限
・ユーロドル:週足一目均衡表・転換線1.0602ドル。
・ポンドドル:2日安値1.2138ドル。

(関口)
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