欧州マーケットダイジェスト・16日 株まちまち・金利低下・ドル安・円高

(16日終値:17日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=150.51円(16日15時時点比▲0.80円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=163.45円(▲0.53円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0860ドル(△0.0022ドル)
FTSE100種総合株価指数:7410.97(前営業日比▲75.94)
ドイツ株式指数(DAX):15786.61(△38.44)
10年物英国債利回り:4.151%(▲0.076%)
10年物独国債利回り:2.590%(▲0.054%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
特になし

(各市場の動き)
・ドル円は軟調。欧州勢参入後に円売り・ドル買いが優勢になると、前日の高値151.42円を上抜けて一時151.43円まで値を上げたものの、NYの取引時間帯に入ると一転下落した。この日発表の前週分の米新規失業保険申請件数や10月米輸入物価指数、11月米NAHB住宅市場指数が予想より弱い内容だったことが分かると米長期金利が低下。全般ドル売りが優勢となり、0時30分過ぎに一時150.29円と日通し安値を更新した。

・ユーロドルは上値が重かった。低調な米経済指標が相次いだことでユーロ買い・ドル売りが優勢になると、一時1.0896ドルと8月31日以来の高値を付けたものの、節目の1.0900ドルを上抜けることは出来なかった。ユーロ円の下落につれたユーロ売り・ドル買いも出て、2時前には1.0847ドル付近まで下押しした。
 なお、センテノ・ポルトガル中銀総裁は「政策金利はいずれ下がる」などと述べたが、相場の反応は限られた。

・ユーロ円は頭が重い。欧州勢参入直後には一時164.30円と2008年8月以来の高値を更新したものの、買い一巡後は次第に弱含んだ。足もとで相場上昇が続いたあとだけに利益確定目的の売りが出たほか、米国株相場の下落を受けてロングポジションを手仕舞う動きが進んだ。1時30分過ぎには一時163.26円と日通し安値を更新した。

・資源国のクロス円は軟調だった。WTI原油先物価格が一時5%超急落すると産油国通貨とされるカナダドルなどに売りが集まった。カナダドル円は一時109.30円まで値を下げたほか、豪ドル円は97.25円、NZドル円は89.93円、南アフリカランド円は8.17円まで売られた。

・ロンドン株式相場は4日ぶりに反落。原油先物相場の急落を背景にBPやシェルなどエネルギー株が売られ、指数を押し下げた。HSBCやバークレイズなど金融株も値下がりした。2024年3月期通期の売上高見通しが達成できない可能性を示唆したバーバリー・グループが10%超急落するなど、一般消費財サービスも軟調だった。

・フランクフルト株式相場は4日続伸。予想を下回る米インフレ指標を受けて前日の米国株相場が上昇すると独株にも買いが先行したものの、引けにかけては伸び悩んだ。個別ではシーメンス(5.75%高)やエーオン(1.82%高)、インフィニオン・テクノロジーズ(1.22%高)などの上昇が目立った。

・欧州債券相場は上昇。米債高につれた。

(中村)
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