ニューヨーク外国為替市場概況・22日 ドル円、上昇

 22日のニューヨーク外国為替市場でドル円は上昇。終値は149.54円と前営業日NY終値(148.39円)と比べて1円15銭程度のドル高水準となった。米長期金利の指標となる米10年債利回りが一時4.3615%前後と約2カ月ぶりの低水準を付けると円買い・ドル売りが先行。22時前に一時148.60円付近まで値を下げた。
 ただ、前週分の米新規失業保険申請件数が20.9万件と予想の22.6万件より強い内容だったことが分かると買い戻しが優勢に。米ミシガン大学が発表した11月消費者態度指数(確報値)や消費者の期待インフレが予想を上回ったことが伝わると米10年債利回りが上昇に転じたため、さらにドル買いが進んだ。0時30分過ぎには一時149.75円まで上値を伸ばした。
 もっとも、20日の高値149.99円が目先レジスタンスとして意識されると上昇は一服。明日の米感謝祭を控えて商いが細ると、149円台半ばでのもみ合いに転じた。

 ユーロドルは続落。終値は1.0888ドルと前営業日NY終値(1.0911ドル)と比べて0.0023ドル程度のユーロ安水準だった。米経済指標の上振れを受けて米長期金利が上昇に転じると、全般ドル買いが優勢となった。0時過ぎには一時1.0852ドルと日通し安値を更新した。ただ、ユーロ円やユーロポンドなどの一部ユーロクロスの上昇につれた買いが入ると1.0889ドル付近まで下げ渋った。
 なお、ナーゲル独連銀総裁は「政策金利は当面、現行水準に維持されると予想」「ECBはターミナルレートの水準に近いと確信」「ECBが再び利上げを実施するかどうかは断言できない」などと述べた。

 ユーロ円は5営業日ぶりに反発。終値は162.84円と前営業日NY終値(161.91円)と比べて93銭程度のユーロ高水準。22時前に一時162.10円まで下押ししたものの、ドル円の上昇につれた買いが入ると持ち直した。米国株相場の上昇を背景にリスク・オンの円売りが強まると、一時162.94円と日通し高値を更新した。

本日の参考レンジ
ドル円:148.02円 - 149.75円
ユーロドル:1.0852ドル - 1.0923ドル
ユーロ円:161.60円 - 162.94円

(中村)
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