NY為替見通し=米11月CPIを見極めた後は、本日からのFOMC控えて動きづらい展開か

 本日のNY為替市場のドル円は、米11月の消費者物価指数(CPI)を見極めた後は、本日からの米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて動きづらい展開が予想される。

 ドル円は、7日に12月18-19日の日銀金融政策決定会合でのマイナス金利解除観測などから141.71円まで下落した後、昨日は早期のマイナス金利解除に否定的な報道を受けて146円台に反発し、本日は、さらなるマイナス金利解除に関する新聞報道で145円台に反落している。

 本日発表される米11月CPIは前年比+3.1%と予想されており、10月+3.2%からの伸び率鈍化が見込まれている。本日から開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)での議論の大枠は、通常であればデータがほぼ出そろった先週末までに決定されている。例えCPIがポジティブサプライズでも、FF金利誘導目標5.25-50%の据え置きはほぼ確実視されている。

 FOMC声明での注目ポイントは、来年の利下げ開始時期となっている。9月のドット・プロット(金利予測分布図)では、来年末のFF金利誘導目標は5.00-25%だったが、フェドウオッチでは4.00-25%となっており、この点も要注目となる。

 シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」では、先週8日の11月米雇用統計の発表前までは、利下げ開始時期は来年3月のFOMCだったが、雇用統計の後は、5月FOMC以降に後ずれしている。

 WSJ紙のFed番、ニック・ティミラオス記者は、先月、「10月の米雇用統計と米CPI、7月がFedの最後の利上げとなる見方を強く示唆。12月FOMCでは、声明文をどのように修正し、FRBが利上げを見送ったことを反映させるかが大きな議論になりそうだ」との記事を配信していた。


・想定レンジ上限
 ドル円の上値目処(めど)は、12月11日の高値の146.59円。

・想定レンジ下限
 ドル円の下値目処(めど)は、12月11日の安値の144.78円。


(山下)
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