ニューヨーク外国為替市場概況・15日 ユーロドル、5日ぶり反落

 15日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは5営業日ぶりに反落。終値は1.0895ドルと前営業日NY終値(1.0993ドル)と比べて0.0098ドル程度のユーロ安水準だった。欧州時間発表のユーロ圏の12月製造業・サービス部門PMI速報値が軒並み予想を下回ったことを受けて、NY時間に入ってもユーロ売りが続いた。ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁がCNBCとのインタビューで「利下げについて協議しているというほどでもない」「来年3月の利下げについて考えるのは時期尚早」と述べたと伝わると、全般ドル買い戻しが加速。4時前に一時1.0889ドルと日通し安値を付けた。
 また、ボスティック米アトランタ連銀総裁もロイター通信のインタビューで「来年は第3四半期から2回利下げする可能性が高い」などと発言。これも早期の利下げ観測の後退につながり、ドル買い戻しを誘った。

 ドル円は4日ぶり反発。終値は142.15円と前営業日NY終値(141.89円)と比べて26銭程度のドル高水準だった。ウィリアムズ総裁が「利下げは足元の主要な議題ではない」として、早期利下げ期待が拡大する市場をけん制するとドル買い戻しが先行。22時30分過ぎに一時142.45円付近まで値を上げた。
 アジア時間に付けた日通し高値142.47円が目先レジスタンスとして意識されると、いったんは上値が重くなり、0時30分前に一時141.43円と日通し安値を更新した。ただ、ボスティック総裁の発言が伝わると再び強含み、142.31円付近まで持ち直した。

 ユーロ円は反落。終値は154.85円と前営業日NY終値(156.00円)と比べて1円15銭程度のユーロ安水準。この日発表のユーロ圏PMIがさえない結果となったことを受けて、NY市場でもユーロ売りが続いた。0時30分前には一時154.41円と本日安値を更新した。

 カナダドル円は堅調だった。マックレム・カナダ銀行(中央銀行、BOC)総裁が「利下げについて議論するのは時期尚早」「BOCは常に警戒、必要に応じて調整できるようにしておく必要」と発言すると、カナダドル買いが優勢に。4時30分過ぎに一時106.41円と日通し高値を付けた。

本日の参考レンジ
ドル円:141.43円 - 142.47円
ユーロドル:1.0889ドル - 1.1004ドル
ユーロ円:154.41円 - 156.49円

(中村)
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