ニューヨーク外国為替市場概況・21日 ドル円、続落

 21日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続落。終値は142.12円と前営業日NY終値(143.57円)と比べて1円45銭程度のドル安水準だった。米商務省が発表した7-9月期米国内総生産(GDP)確定値が年率換算で前期比4.9%増と改定値の5.2%増から下方修正され、予想の5.2%増を下回ったことが伝わると全般ドル売りが先行。米経済活動の3分の2超を占める個人消費や、米連邦準備理事会(FRB)が物価の目安として注目する食料とエネルギーを除くコア個人消費支出(PCE)指数が予想を下回ったこともドル売りを誘った。12月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数が▲10.5と予想の▲3.0より弱い結果となったことも相場の重しとなり、1時30分前には一時142.05円と日通し安値を更新した。
 市場では「FRBが重視する物価指標がインフレの鈍化を示し、2024年の利下げ期待を高めた」との指摘があった。

 ユーロドルは反発。終値は1.1011ドルと前営業日NY終値(1.0942ドル)と比べて0.0069ドル程度のユーロ高水準だった。低調な米経済指標が相次いだことで、米利下げ観測が高まるとユーロ買い・ドル売りが優勢となり、取引終了間際に一時1.1013ドルと日通し高値を更新した。
 ただ、一時は3.8268%前後と7月24日以来約5カ月ぶりの低水準を付けた米10年債利回りが上昇に転じると伸び悩む場面もあった。

 ユーロ円は続落。終値は156.46円と前営業日NY終値(157.10円)と比べて64銭程度のユーロ安水準。ユーロドルの上昇につれたユーロ買いが入ったものの、ドル円の下落につれた円買いの影響の方が大きく、1時過ぎに一時156.13円と日通し安値を付けた。

本日の参考レンジ
ドル円:142.05円 - 143.62円
ユーロドル:1.0935ドル - 1.1013ドル
ユーロ円:156.13円 - 157.20円

(中村)
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